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狙撃手

作者: 翠泉


 あなたが好む色

 私が好きな色とは違う

 組み合わせたい色

 一つたりとも合致しない


 あなたがいつも使っている

 大きな鞄の中も

 一人で暮らしている部屋も

 まだ見たことがない


 いまだに縮まらない二人の距離

 測れるような物差しはなくて

 私の近くに

 あなたは香りを残していく


 あなたが座る位置

 いつも同じ場所で

 周りが見やすいように

 通路側を選ぶ


 私からは

 あなたしか目に入らなくて

 たまに宙を眺めて

 逃げるように目を逸らした


 そびえ立つ壁を

 壊せるような魔法はなくて

 遥か頭上に見える

 青い空をただ眺めていた


 例えばあなたが私のことを狙って

 銃口を向けるのならのなら

 絶対に外さないでよ

 一撃で私を射止めて


 私だってあなたを探して

 構わずに引き金を引くから

 一方通行な思い

 用意周到な透明の落とし穴


 合言葉も暗証番号も

 本当はわかっているはずなのに

 言葉にすることができない

 忍び寄る濁りのない策略


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― 新着の感想 ―
間に距離を感じたり、壁を感じたりすること。測ったり目で見たりすることができなくて、余計にそう感じてしまう気持ちがとても伝わってきました。 それでも空では、いつもつながっていて。見つめる空の青さが印象…
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