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第二部 第五十六章 論理が確証している事

 第二部 第五十六章 論理が確証している事


 世界、天、星々、四大元素には魂が有る。

 世界、天、星々、四大元素は、世界、天、星々、四大元素の魂によって、魂を下の混合物の肉体の中にもたらす。

 既に話したように、世界、天、星々、四大元素の魂の仲介によって、魂は肉体と一体化する。


 世界全体は一つの肉体である、とすると、世界全体という肉体の各部が全ての生物の肉体なのである。


 全体が、より完全で、より高貴であるほど、各部も完全で高貴なのである。

 世界全体という肉体が、より完全で、より高貴であるほど、各生物の肉体も完全で高貴なのである。


 全ての不完全な肉体である、世界全体という肉体の各部である、ハエや虫といった全ての劣悪な動物が生きるに値して、命と魂を持っているのに、最も完全な高貴な肉体である、世界全体が命も魂も持っていないであろう、というのは非合理的である。

 同様に、天、星々、四大元素が主に命と魂を全ての者にもたらすのに、天自体、星々自体、四大元素自体には命も魂も無いであろう、というのは非合理的である。

 また、全ての木といった植物を自然にもたらす天、星々、四大元素よりも、全ての木といった植物は高貴であろう、というのは非合理的である。


 土と水は、命が有って、木といった植物といった生物を生成し、命をもたらし、育て、増やす事を誰が否定できるのか?


 独りでに増殖する生物によって、肉体的な種を持たない生物によって、土と水は、命が有って、命をもたらす事が、最も明らかに表れている。


 四大元素自体に命も魂も無いのであれば、四大元素は、生物を生成し、育てる事もできないはずである。


 しかし、土や水の魂ではなく、天の魂の感化力が、生物を生成していると、ある人々は多分、言うかもしれないが、プラトン主義者達は、次のように、答えている。

「偶然は、生物をもたらす事ができない。道具のように、生物が隣の生物を従わせる、のでなければ。技術者の手から離れた道具は、技術の結果をもたらす事ができない、のだから」

 同様に、天の感化力は、生物や命から遠く離れているので、生物を下の者として(直接は)生成できない。


 メルクリウスは、「De Communi」と呼んでいる本で、「増大か減少が世界に存在する全てのものを動かす」と話しているが、「動かす」には命が必要である。


 全てのもの、大地ですら、動くので、特に、変化をうながす創造的な動きによって、全てのものには命が有る必要が有る。


 テオプラストスは、「『天には命が有る』か疑う人は学者ではない」と話している。


 「神が命を天にもたらしているので、天を動かす者である神は、天の中に形として表れている」事を否定している人は、全ての学問の基礎を破壊している事に成る。


 世界には命、魂、感覚が有る。

 なぜなら、世界は、命を、種から生じない植物にもたらす。

 世界は、感覚を、性交によって生じたのではない動物にもたらす。

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