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第一部 第五十章 魅了と魅了の術(すべ)について

 第一部 第五十章 魅了と魅了の(すべ)について


 魅了は、魅了された人の目を透過して心臓に入った魔女の精気がもたらす拘束である。

 魅了の道具は精気である。


 精気は、心臓の熱が、より純粋な血で作った、いくらか純粋な透明な霊妙な蒸気である。

 精気は、常に、目を透過して、精気のような「光」を放射している。

 精気が放射している「光」は、霊的な蒸気を運ぶ。

 かすみ目や充血した目には血の蒸気として見えるように、霊的な蒸気は(霊化した)血の蒸気である。


 ある者を見ている相手の目に放射されている、ある者の「光」は、崩れた血の蒸気を運び、ある者の感化力によって、伝染病のように、ある者を見ている相手の目に感化を与える。


 強い想像力と共に、開いている目を誰かに向けると、精気の「光」を放射する事に成る。


 精気の「光」は、相手の目の中に入る、精気の仲介者である。


 精気の「光」による、愛がこもった精気は、魅了している人の胸から起こって、魅了された人の目を透過し、魅了された人の胸に取り憑き突き刺し、魅了された人の精神に感化を与える。


 このため、アプレイウスは「あなたの視線が、私の目を通過して、私の胸の中にすべり込んで、私の精髄の中で激しく燃える」と話している。


 最も魅了された人とは、頻繁に見て、視界の端を、魅了している人の視界の端に向けているし、相互に視線を向けているし、「光」と「光」を結びつけている。

 と知りなさい。

 なぜなら、そうすると、一方の精神と他方の精神は結びついて、精神の閃光を結びつける。

 こう成ると、強い拘束が作られる。


 そのため、視線だけで、一目(ひとめ)、見るだけでも、激しい愛が燃え上がる。

 まるで矢が全身を貫いたかのように。


 このため、このように、突き刺さった精気、愛する血は、愛する相手と魅了者に伝わる。


 そのように、他ならない、血によって、殺された者の報復の精神は、殺した者に作用する。


 次のように、詩でルクレティウスは魅了について話している。

「肉体が打たれて、盲目のキューピッドの愛の矢が精神に突き刺さった。全部が愛の矢の傷に共感して、知る。打たれた者に血が現れる」


 魅了の力は大いなる物なのである。

 特に、目からの蒸気が愛を助ける場合は、魅了の力は大いなる物なのである。


 魔女は、感化を与えるために、精神を強めるために、(特に目元に塗る)化粧、軟膏(なんこう)、主張などをあれこれの方法で利用した。


 魔女は、愛を生じさせるために、媚薬(びやく)、ハトやスズメの血といった性の(特に目元に塗る)化粧を利用した。

 魔女は、恐怖を生じさせるために、オオカミ、ジャコウネコの目といった、火星と対応している(特に目元に塗る)化粧を利用した。

 魔女は、不幸や病気をもたらすために、土星と対応する(特に目元に塗る)化粧を利用した。

 など。

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