表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/10

ふっかつのじゅもんのメモがない

石の城の中はいろいろなイベント中。


この展示会は入場時間予約制。確実に入りたいから携帯でチケットは購入していたが、普通に当日券が買えた。入場制限もだいぶ緩くなったと、時間の経過を感じる。


一階のオブジェやショップぐるぐる。

ようやく予約時間10分前になった。エレベーターで4階に上がる。


結構、すでに並んでいる。

ぱっと見、若い男の子が多い。年齢層は案外広い。


何とはなしに隣の子に話しかければ、親が好きで子供の頃から聴いているとのこと。高校でコピーバンドしているこの子は、特徴的なあの髪型。ふわふわ。楽器はドラム。ヴォーカルではないことにつっこみたかったが、時間切れ。


係員のお姉さんから説明を受ける。

撮影スポットは撮影OKであとはNG。


そんな説明を聞きながら、青いしおりを受け取る。この個展に来ないと貰えないしおり。今日のスタンプラリーのひとつ目、なのかな。


まあ、紙切れと言われたらそうかもだけど。

ちょっとうれしい。


暖簾をくぐると始めのブロック。ここは撮影OK。人集りが出来ている。とりあえず壁の文字を読みながら、聞き耳立てて情報収集。作詞家様がインタビューを受けた場所で実際に座った椅子とのこと。


みんな椅子に座って写真を撮って楽しそう。遠巻きにそんな幸せそうな人たちを見ていた。青いしおりを持って。


しおり、って本という旅の中のセーブポイント。その椅子の前の大きな様々な青い色で構成されたオブジェは、どこかゲームの中にあるセーブポイントを思わせた。


みんなが椅子に座ろうとしているのを、ぼんやりとただ眺めている。


そのまま遠くから見ていると、周りの壁に印刷された写真の作詞家様がそのオブジェを見ていたり、手を伸ばしているように見えて、なんとなく「それ」が思考回路に見えてきた。


誰かのスピルメイズに潜り込む。


その内側に向き合って、手を伸ばそうと、言葉を探す作詞家様の写真は、とても美しく思えて、そのままシャッターを切った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ