入浴
ブクマありがとうございますm(_ _)m
あはりブクマ付くとやる気がでますね!
何処の温泉施設? と言うぐらデッカイ湯船……
しろがねは先にラナさんに洗って貰い、今は僕の周りをジャバジャバと犬かきで泳いでいた……
ぶくぶくと顔を半分位沈め、マリアさんとラナさんが身体を洗っているのを眺める。
いや……見るつもりは無いんです! そんなつもりは無いんですが……
そりゃあ見ちゃうでしょ!!
マリアさんもラナさんもタイプは違うが、明らかに美人さんだ。
マリアさんは流石兵士と言うか引き締まっていて、筋肉質な身体だけど……デカい……とにかくデカいのだ!! 敢えて何処がとは言わない……
一方ラナさんは線が細く色白で手足も長い! しなやかな柳を連想させる。
先程はそのマリアさんに頭を洗われ、ラナさんに身体を洗われてしまった……目の前に迫るマリアさんの巨大な双丘と、ラナさんのきめ細かで白い肌を間近で見てしまい、まだ頭がクラクラしています……
身体を洗い終わった2人が湯船に入ってくる……
せめてタオルとかで隠してくれない?
色々丸見えなんです……
更にぶくぶくと沈みそうになるアマネ……
そんなアマネの心情を知らず、両隣りに陣取り腕を絡める。
うっ! 当たってます! 当たってます!
「アマネさん、そんな顔まで浸かったら溺れてしまいますよ!」
「アマネ様、お風呂は顔まで浸かるものではないのですよ?」
知ってます! 知ってますから!
「マリア様、本当に申し訳ございません。わたくしなどが、マリア様やアマネ様とご一緒に入浴するなど……」
「あら! さっきも言ったでしょう? アマネさんのお世話するならついでに一緒に入った方が一石二鳥だって」
そうなのだ、最初ラナさんは僕の入浴の世話をするだけのつもりだった様で、メイド服のままなのをマリアさんに誘われ一緒に入浴する事となったのだ。
暫く雑談を交わす2人……その間でドキドキが止まらない僕……全く表情に表れないけど……
「じゃあそろそろ上がりましょう、このままだと本当にのぼせますから」
ラナさんに抱かれて湯船から出る……
そんなに細いのによく僕を抱えられるな……てかお風呂に入る時もそうだったけど、ラナさんのきめ細かな肌が直接触れてマジヤバいんですが……
ラナさんは振り替えり
「では失礼します。マリア様はごゆっくり入浴をお楽しみ下さい」
ぺこりと頭を下げるラナさん。
「じゃあアマネさん、夕食の席でご一報しましょ」
僕もぺこりと頭を下げ脱衣場に向かう。
しろがねは……湯船から出るのを名残惜しそうに付いてくる……風呂好きの魔獣って……
(風呂とはなんと良きものだ!! 我は気に入ったぞ! アマネ、次はいつ入るのだ!)
そ、そんなに気に入ったんだ……
多分毎日入ると思うよ?
(ま、毎日だ……と! アマネ……我は幸せすぎて……叫んでもよいか?)
……幸せなのは結構だけど叫ぶのは止めようね!
風呂場で遠吠えなんかされたら屋敷の人皆さんビックリしてしまう……
全身をラナさんに拭いて貰っていると、脱衣場に全身が映る位大きな鏡があるのを見つけ、ラナさんにそこまで連れて行ってもらった。
鏡に映る自身の姿……
「これが僕……」
ガリッガリである……
頬は痩け肋が浮き出ているし手足は病的に細い……
あの若い村人よくこんなガリッガリに欲情出来たな……
しかしその顔付は整っていると言えた。
けど…………パッチリ二重なのだが痩せすぎている為か目はギョロりとデカく、金色の目を更に引き立たせ不気味である……髪は真っ黒、洗ってもらいあの埃っぽい気持ち悪さはなくなったが、1年間放置してた為か腰まである髪は枝毛が酷くボッサボサだ……
「アマネ様、アマネ様はご自身のお姿を見るのは初めてでしょうか?」
ラナさんに訪ねられ見上げると無言で頷く。
鏡なんてあのオンボロの家に無かったしなあ。
再び鏡に目を移しボサボサの髪を指で整えようとするも、枝毛が引っかかって上手くとかせない。
「…………アマネ様、お食事の前に御髪を整えましょう! わたくしにお任せ下さい!」
髪の毛を気にする僕に何か思う所があるのかな? 切なそうな表情のラナさん。
まっさらの下着とワンピースを着させて貰い脱衣場を出る。
少し膨らみつつある胸だが、まだブラは必要ない様でちょっとホッとしてしまう……
自分はアマネ! あのモーリスさんに名前を伝えてから自身がアマネだと言う事を何故か自覚出来る様になったが、女の子ってのはまだ自覚出来ない……多分一生無理だ!
よし! 僕は一生独身を貫くぞ!!
心に誓い脱衣場を後にするアマネだった……
与えられた自室に戻り、鏡台の前に座らされる。
ラナさんは僕の髪の毛を持ち上げたり摘んだりしながら、どんな髪型にするか真面目な顔で思案中。
しろがねは僕の膝の上だ。
「あの〜、バッサリ行って下さい! 出来るだけ短くお願いします」
前世ではずっと刈り上げ短髪だったのだ! 長いのは鬱陶しい!
「出来るだけ短くですか……では首の辺りで切りそろえましょう! マリア様より少し短い感じに致します」
もっと短くしてとお願いしたら却下されました……この世界ではそんな短い髪の女性は居ないらしい……基本皆女性の髪は長く、結婚するとその髪を結い上げるそうだ。
マリアさんの様な女性の兵士達は特別で、戦地だと長い髪は何かと不便だし、戦闘の邪魔になると言う事で短くしているらしい。
僕の場合、あまりにも髪が傷んでいるからバッサリ切っても仕方ないんだってさっ!
器用に髪の毛にハサミを入れていくラナさん。
メイドさんってなんでも出来るのね〜
ものの数分で完成! ショートボブって感じかな? 上手く髪が痩けた頬を隠している。
「ありがとう、サッパリした!」
振り向きお礼を言うとラナさんはニコリと微笑んでくれた。
「大変可愛らしくなりましたね。これから伸びてくる度に傷んだ箇所を切っていきましょう」
可愛らしい……なんか複雑です……
コンコン
ノックの音が聞こえラナさんが扉に向かう。
「アマネ様、モーリス様とマリア様がお越しです。お通ししても宜しいでしょうか?」
いちいちそんな事聞かなくてもと思いながら頷く。
ガチャっとラナさんが扉を開くと、見慣れた銀の鎧姿では無く、ルネッサンス風? いわゆる貴族服に身を包んだモーリスさんと、此方も中世ヨーロッパ貴族のお嬢様って感じの薄い青のドレスに身を包んだマリアさんが入って来た。
「おっ! 髪を切ったんだな。可愛らしくなって何処かのお嬢様かと思ったぞ! そのワンピースも良く似合っている」
うわっ! 歯の浮くようなセリフを吐くモーリスさんに引いてしまう……
「うんうん! 可愛らしくなったわ! 出来ればちゃんとしたドレスを着て欲しかったのですが……体力が戻るまでは仕方ないですね」
ド、ドレス!?
勘弁して欲しい……今のこのヒラヒラしたワンピースにも違和感でいっぱいなのに……
「じゃあ食事に行くか! えっと……そのしろがねは……」
(当然ついて行く!)
「付いてくるみたい」
僕が応えるとモーリスさんは頭を抱える。
「えっとな……今回の夕食はこの屋敷を提供してくれたマルタの領主であるダラス卿もご一緒する事になる。流石に魔獣を連れて行くのは不味くないか?」
領主のダラス卿……お貴族様ってヤツ? ん〜……それは流石に問題かも……
「モーリス様、わたくしの主サーストン・ダラス・マルタ様は大変寛大なお方です。多少の事は目を瞑って頂けるかと」
おお! 如何にも貴族って感じの長い名前! ダラスが姓でサーストンが名前かな?
「まあな、確かに寛大なお方ではあるが……」
「誰か、御館様にこの事を伝えて来てちょうだい」
ラナさんが他のメイドさんに指示をだす。
暫く待つと先程のメイドさんが戻って来てラナさんに報告している。
「問題無いようです。ではアマネ様、モーリス様、マリア様、まいりましょう」
またまたモーリスさんに抱かれ部屋を出る。
いつまでも人に抱えられて移動するのもな……頑張って体力をつけて歩ける様にリハビリしないと!
けどサーストンさんか……アレだけ僕に奇異の目を向けてくる街の領主……
ある程度は腹を括らないといけないかも?
前世での不良達からの呼び出しを思い起こしながら食事に向かうアマネであった。
美女2人と入浴……夢……ですなw