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さあさあさあさあ、

作者:

君の笑顔は気持ち悪いねと、昔言われた事がある。

幼児の頃からの竹馬の友に、中学の時に言われた言葉。

ああ、あいつも中学も、どっちにしても懐かしいなあ。

ふいに目頭が熱くなった。

泣いてどうする、こんなことで。

私は自分を蹴り飛ばした。当然足は空に舞った。

それで転んで、膝をぶった。たいした痛みじゃなかったけれど、今はそれがやけに染みる。

「…ああ、そうだ。」あの頃の私に、あの頃の私になってみよう。私はふいに思い付いた。

一度でいい、故郷に帰ろう。懐かしい、親友達の顔がみたい。

荒唐無稽な考えだけれど、そうなった私を思い描けば、懐かし過ぎてさびしすぎて、鼻水と一緒に恋しさがとびでた。よだれがでるほどそうなりたい。

そうだ。

一度思い立ってしまえば、もう実行する他道はない。

のろのろと私は歩き出した。涙ぐみ、コンクリートの地面を蹴る。何故だか出て来た涙達を吹き飛ばしたく、私は走った。

気つけば万札の入った財布を抱いて、私は家を飛び出ていた。小心者な私の胸は、鼓動を激しくさせていった。柄でも無いのに、ドキドキした。

自転車でなく、自分の足でただ走っている。風が気持ちいい、息が上がるのもきにならなかった。

駅に着いた。久しぶりに切符を買って、アナウンス頼りで乗り込んだ。駆け込み乗車は初めてだ。新鮮なことが嬉しくて、それだけで胸が熱くなる。

携帯電話も持たない私だ。旧友と合うだなど、何時ぶりだろうか。窓越しに広がる、変わり行く景色に、胸が弾む。

さあさあさあさあさあ。

私の前に現われてくれ。私を焦がす、かつての景色!私が好きな、あのバカヤロウ共の顔!

私は一人勢いづいて、ひゃっほう等と、柄でない言葉が口から出る。

今すぐにでも、窓から飛び出してしまいたいその衝動、昂ぶり続ける気持ちを抑えて、私はニコニコニヤニヤと眺める。

さあさあさあさあさあ!

私の前に現われてくれ!私を焦がす、かつての景色!!私が好きな、あのバカヤロウ共の顔!!



超久々にこんにちは。

いつも通り、勢い百パーセントの独りよがり文章です。

しばらく書いてないこともあり、いつも以上に何も書けない今日この頃。

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