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#5 宇宙船イザヨイ(未完成)

「こちらが現在船長が乗っている宇宙船です」


 モニターに映し出されたのは赤色と黄色でカラーリングされた極端に言えば円柱だった。

 正面から見ると満月に近い形かもしれない。


「想像とだいぶ違うでしょう?」


 俺がどういえばいいものか悩むのは想定内のようだ。


「そうだな。アニメとかのイメージで宇宙船って海に浮かぶ船のような感じで思ってたからなぁ。潜水艦の艦橋のないタイプ? 切り離し前のロケット? 新幹線の1両目? って感じかなあ」

「切り離し前のロケットというのが近いかもしれませんね」


 俺の第一印象をカグヤはフムフムと頷く。


「今見ているのが宇宙船のコアユニットです。この後方に居住区、倉庫、武装、その他宇宙船に必要なシステムをつないでいきます。その長さと太さで操縦者の力量がわかるのですが」


 ふーんと相づちを打ち、続きを促す。


「これからこの後ろにコンテナユニットを接続しますが、そこで問題になるのが大きさと長さになるのです。船長に協力してもらいたいのですが、そのために少し説明させてもらいます」


 カグヤは説明を開始した。

 宇宙船が円柱なのはきちんとした理由があり、門<ゲート>と呼ばれるワープポイントを使うのに適した形だそうだ。


「ゲートは宇宙空間にある大きな輪だと思ってください。輪自体は目視することはできず、亜空間共振波を出すことで認知できる存在で、その輪に当たったところで船が大破するということはありません。その輪を通過するときに亜空間共振波を出すことによってゲートを通過後に亜空間繭に包まれ、そのゲートに対応する出口のゲートにジャンプすることができます」


 どこからでも飛べるタイプのワープじゃないのか。


「そのためゲートより大きい船だとジャンプできません。また通過の際、輪からはみ出るとこれもまたジャンプできません。ここで問題なのが、基本的に操舵は各船の自律思考型管理頭脳がしますが、ゲートを通過する際は亜空間共振波とその後のワープの衝撃に備えての船体維持のためにリソースをさくのでゲート通過の操舵は人の手でしてもらうことになります」

「それで大きさと長さか。一般的にはどれくらいのが普通なの?」

「え?」

「なんか変なこと言った?」

「……いえ、反応が思ったよりあっさりしてるもので」


 あっさり?

 ゲートの大きさとか船のサイズ情報がないと判断しようにないのでは? 

 ついでに操舵のシミュレーターみたいなのあればやってみたいのだけども。


「あの……、船の操舵ですよ? わかってます?」

「いや、運転の仕方はしらないけど、まっすぐ輪のなかに飛び込むだけだろう? 難しいの?」

「それはそうなんですけど……、もしかして運転することに抵抗ないのですか?」


 さておかしなことを言うな。

 さすがに宇宙船の運転をしてたことはないが運転自体は40年も生きてたら普通にしてますよ。

 とはいえせいぜい運転したことがあるものと言えば普通自動車以外は原付とトラクターとフォークリフトと中型トラックくらいかなぁ。

 トラクターは爺さんの畑で、フォークリフトと中型トラックは運送会社の仕事で。


 ……てか俺、事務職なのになんで中型トラック乗せられたんだろう?


 あとゲームだとレースゲームは好きだし、鉄道、戦車、ヘリコプター、戦闘機、あとロボットくらいかなぁ。


「そうか、地球ってそういう文化なのですね」


 随分と納得のいかないような顔ですが?

 普通どこの星の人間も運転はしない。

 運転しないでどうやって移動を? 

 ああ管理頭脳で自動運転。

 畑もロボットが耕し、積み荷もロボットが搬入搬出。

 そのほうが人間が運転するよりも安全で早い。

 なるほど地球ではAIに仕事奪われる心配をしているが全宇宙ではそれがデフォルトなのですね。


 それならゲームという形で運転はしないのか?

 基本、生活が管理頭脳によって成り立っているので娯楽まで機械相手にゲームをしない。

 体を使ったり、頭を使ったりしている。


 なるほど文化の違いだなと納得する。

 そんな世界もあるだろうと否定せず受け入れる。

 たぶん俺のこういうところが宇宙適性ランキングの100位たるゆえんだろう。

 まあいい話を進めよう。


「ゲートの大きさは50メートル、正確には50.73メートルです」

「単位はメートルなんだ?」

「ええ、ドラゴンシステムによってどの惑星でも単位は同じになるように誘導されています」


 メートルだのグラムは宇宙規格なんだ?

 覚え直さなくてよいのありがたい。

 ちなみに宇宙船の速度は最大出力の%であらわされるそうだ


「宇宙の真空には濃度があります。濃い薄い、高い低いといったものです、そのせいで速度は一定にならないのです」


 例えば秒速5キロの出力で飛んだとしても濃度によっては秒速7キロになったり1キロになったりするらしい。

 ただそれが体感的に分かりにくいので最大出力の%で表されることになったらしい。

 高気圧と低気圧的な感じなのだろうか?

 向かい風になったり追い風になったりと。


 同じ速度にするためにその都度出力をこまめに変動させるよりは同じ出力で飛ぶほうが機体にかかる負担が少ないためだ。

 そもそも宇宙だと1~4週間の遅れなど誤差らしい。


 うむ、なんか突っ込みどころがある気がするがそんなもんだろうとスルーしよう。


「今見ている宇宙船のコアユニットですが、最低限の設備を詰め込んだ状態で正面からみた円柱の直径30メートル、長さが50メートル。これと同じサイズのコンテナをつないでいったものが30m級と呼ばれています。長さは操縦士の腕によりますのでまちまちですがこれが一番多いタイプです。操縦に自信がある人は35m級、40m級を選びます。当然のことながら直径が大きいほうが単純に乗せられるものがふえますし、装備を強化できると利点がありますが、ゲート突入が難しくなります」


 そりゃ理屈はわかるけど、そこまで言うようなことかな。


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― 新着の感想 ―
単位がメートルで統一するように誘導されている中でのヤーポン法、もしかしてドラゴンが与えた試練なのでは…?
[気になる点] ……なんで50m? 惑星上ならまだしも、音速で低速扱いな宇宙スケールで50mは小さすぎるから場所固定じゃなく自力生成型なんだろうけど あえて50mに制限する事で大人数の移動を抑制でも…
[一言] 「ええ、ドラゴンシステムによってどの惑星でも単位は同じになるように誘導されています」 ヤード•ポンド法を知ってますか?ドラゴンさん仕事してよー!! あ、壊してましたね。 単位の変換って面倒く…
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