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#17 ゲートのあれこれ

私的にはこの話から2章なのですが3章が明確にどこからかというと悩むところなので章で区切るのをやめました(笑)

「ではこれより通常航行で350時間ほど先のゲートを目指します」


 約15日か、距離感がわからないので遠いのか近いのかさっぱりわからないな。

 まあとりあえず頷いておく。


「もう1つ、この星系の近くにもゲートがありましてそちらは100時間もかからないのですが……」


 3倍以上の時間がかかる場所を選ぶのだから何らかの理由があるのだろうか?

 隠すべきことなら無理には聞かないが。


「いえ、大したことはありません。ただの感傷です」

「感傷?」


 想像しなかった答えだった。


「ええ、どこの星系でも近場に最低2つはゲートがあります。ドラゴンシステムが人間にゲート航法を教える際には、一番近いゲートだけを教えるのが通例です。他のゲートは自分で探したり、ほかの惑星で情報を仕入れるように言います。とはいえ人間が宇宙に出て随分と経つのでゲートマップには宇宙に出られる6割の惑星の近場のゲート、プラス過去に発見されて公表されたものが記された航宙図が存在しています」

「ということは公表されてないものも多数あると」

「そういうことです。我々ドラゴンは自分の惑星の近場2つは把握しており、ネットワークを通じてすべての人類が住める惑星のそばにある2つのゲートは把握しています。ですが、地球やワイズのように宇宙に出る能力がない惑星につながるゲートもありますから、そういった惑星を保護する意味合いで秘匿されています」

 

 宇宙に出る資格のない惑星に宇宙船が来ると大騒ぎになることだろう。

 進化の過程をすっ飛ばす可能性もあるということか。


「ちなみに我々ドラゴンシステムも把握していない未知のゲートもありますので機会があれば探してみてください」

「ちなみに……簡単に見つかるのか?」

「そうですね、イザヨイは外装強化の際探知機も増設してますので直径10キロメートルくらいの範囲内で亜空間共振を使うと発見できます」


 えっと?

 宇宙空間で10キロって無理ゲーなんじゃないのか?


「プールに落ちたコンタクトレンズを探すような感じと言われていますね」


 うん、無理ゲー。


「暇つぶしになるかもしれませんので機会があったらやってみたらどうでしょう」


 まあ機会があればな。


「それはさておき、遠くのゲートに行く理由ですがこの惑星が発見されにくくするためです。すでに滅んで再利用できない惑星ですがあえて人目にさらすこともないと思いまして」


 なるほど、それが感傷か。

 でもその気持ちはわかる。


「ありがとうございます。近距離のゲートですと出先も星系に近いので新しいゲートの存在として補捉される可能性があります。もう一つのほうは星系からも遠く、通常の航海路ではないので発見されにくく、また船長の腕でしたらゲートアウト時のブーストで距離は稼げると思いますので」


 何度も言うが現状急ぐ予定はまるでないからな。

 それでいいよ。


「ありがとうございます。ではその予定で航行します」

「ゲート以外の操船は全部お任せでいいんだよね」

「ええ万事私が執り行います」


 それはありがたい。

 なるべく艦橋にいたほうがいいってことでもないんだろう?


「ここ数日と同じような生活をしてもらえれば結構です。ただそれにプラスしてゲート突入時に仕事が増えると思ってください」

「了解」


 じゃあもうこれで今日は解散だろうか?

 宇宙船の発進が今日の常識の時間のようなもんだろう。


「特に何も質問がなければそれでも結構ですが」

「……そういえばゲートの位置、人類には近場の一つしか教えないっていう通例だけど俺は遠くを知ってるけど問題ないの?」

「その件ですが、創造主よりチートの宇宙船なんだから未知のゲートに突入するのがロマンでしょうとおっしゃってましたのでいいんじゃないですか」


 どこか疲れたように言う。

 そうだな、上がそう言うならルールとか気にしなくていいな。

 でもまだ宇宙に出れない惑星へつながるゲートは使わない方向でいこうよ。


「ご配慮感謝します」


 いいよ、そんなに頭を下げなくても。


 ちなみに聞くがドラゴンさえ知らないゲートがあるってさっきいってたけど?


「ドラゴンすら知らない未知のゲートを人間が奇跡的に発見するのってすごいロマンがあるでしょう、とのことです」


 ほんと、ロマンという単語で決定されると疲れるよな


「今に始まったことじゃないのですが……」


 そうだな、スペースオペラの世界にするためのドラゴンの始まり自体が一番のロマンなのかもしれないな。

 

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