▲ついてないサラリーマンの苦悩1
私の名前は、田嶋シュウヘイ。
平凡で当たり障りのない青春を過ごし、勉強漬けの大学生活を難なくこなし、ちょっと名の知れた企業に何の苦労もせず就職を果たした、酸いも甘いも全くない人生を送ってきたサラリーマンだ。
その報いなのか、就職後はついてない。
就職早々、ミスを犯して僻地部署に異動させられた。そして、その部署でちょっとした揉め事に巻き込まれ、上層部から目を付けられ、挙げ句の果てに直近上司に不正の責任をなすりつけられた。
とんでもないブラック企業だった。
その後、自分から身を引いて転職を果たし、今は中小企業に身を寄せている。
これを機に心機一転を図ろうとしていた。
まずは職場が変わったため、新たな住まいを探した。駅近ワンルームマンションを探したが、希望条件に似合った物件は見つからず、仕方なく駅から徒歩15分の築30年の古いアパートにした。古い物件ではあるが、一応二部屋あり、比較的内装が綺麗。モダンで落ち着いた雰囲気が気に入った。
そして、特技を習得するために資格の学校に通うことにした。キャリアアップのため、パソコンスキルを磨くことにした。
ちょうど新居の近くに教室があったので即決した。
しかし、どうしても見つからないのが趣味と恋人である。
どうしたものかとモヤモヤを抱えながら、第二の新生活を始めた。