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第3話:勇者の隣は譲らない!公園デビューは乱世の予感

保育園という名のギルドに慣れ始めたレオ。

しかし、平和な日常は「勇者」を巡る乙女たちの戦場でもありました。

第3話は、レオの隣を誰が勝ち取るか――熾烈な「お散歩タイム」の幕開けです。

保育園の午前10時。それは園児たちにとっての最重要イベント、「お散歩」の時間だ。

二人一組で手を繋ぎ、近くの公園まで歩く。

(……やばいな。これは死活問題だ)

俺、レオは直感した。

保育士さんが「さあ、お友達と手を繋いでねー」と言った瞬間、俺の目の前に5つの影が並び立ったからだ。

一華(賢者)は、眼鏡を直す仕草で(指を眉間に当てて)、論理的に俺へ近づく。

乃二(聖騎士)は、無言の威圧感で周囲の園児を退ける。

忍三(暗殺者)は、いつの間にか俺の影に潜んでいる。

輪四(格闘家)は、フットワーク軽く俺の右サイドを確保。

結五(聖女)は、潤んだ瞳で俺を見つめてくる。

(……お前ら、たかがお散歩だぞ。魔王討伐の遠征じゃないんだ)

「レオくん、誰と繋ぐ?」

保育士さんの無邪気な問いかけが、火薬庫に火をつけた。

まず動いたのは四葉――いや、輪四(格闘家)だ。

「バブー!(レオは特訓仲間だから私!)」と、弾丸のようなタックルで俺の腕を掴もうとする。

しかし、それを乃二(聖騎士)が「バブッ!(秩序を守りなさい!)」と片手でガード。

一華(賢者)は、その隙を突いて落ち着いた足取りで歩み寄る。

「バブ、バブバブ(レオ、計算上、私と繋ぐのが一番効率的よ)」

……何の計算だ。

三玖――忍三(暗殺者)に至っては、もはや実体が見えない。気づけば俺の左手には、すでに小さな温かい感触があった。

(……いつの間に!? さすが元・隠密職。ノールックで繋ぎやがった)

だが、最強なのは結五(聖女)だった。

「あうぅ……」と、今にも泣き出しそうな声を出す。

レオの「勇者としての保護本能」が、無意識に彼女の方へ反応してしまう。

(……ぐぬぬ、聖女の精神干渉魔法(可愛い顔)は今世でも健在か!)

結局、収拾がつかなくなり、俺は左右の手を乃二と結五に引かれ、背中に忍三が張り付き、前を一華が、後ろを輪四がガードするという、**「勇者厳重警戒陣形」**でお散歩することになった。

街を歩く人々は「あらあら、仲良しね」と微笑むが、この陣形の殺気は並の魔物なら即死レベルだ。

公園に着くと、案の定、生け垣の向こうから怪しい反射光が見えた。

真央パパ(魔王)だ。今日は「植木職人」に変装しているが、ハサミの持ち方が完全に処刑人のそれである。

パパは、俺が娘たちに囲まれているのを見て、震える手で枝を切りすぎている。

「あぁ……一華がレオくんと喋ってる……乃二がレオくんにドングリをプレゼントしてる……。くそっ、あの勇者め! 1歳にしてハーレムスキルを発動させているのか!?」

(……魔王。聞こえてるぞ。あと、その松の木、丸坊主になってるぞ)

俺はわざとパパに見せつけるように、5人と一緒に砂場で「城」を作った。

前世の魔王城をモデルにした、強固な砂の城だ。

一華が設計し、乃二が地盤を固め、忍三がトラップ(落とし穴)を仕掛け、輪四が材料を運び、結五が花で装飾し、俺が仕上げの魔力を……込めようとして、砂をパフパフ叩く。

完成した砂の魔王城を見て、真央パパは生け垣の陰でガタガタ震えていた。

「な、なんて完成度だ……。俺のプライバシー(前世の家)が丸裸じゃないか! あの勇者、俺への宣戦布告か!?」

違う。娘たちが「パパのおうち、こんな感じだったよねー」と記憶を頼りに作っただけだ。

帰り道、俺は5人の満足げな顔を見て、ふと思った。

(……まあ、前世ではいつも血生臭い旅だったからな。たまには、こんな平和なパーティも悪くない)

だが、俺の平穏な日常は、まだ始まったばかり。

この後、5つ子たちが「レオくんのファーストキス」を巡って、さらに恐ろしい計画を立てているとは、勇者といえども知る由もなかった。

第3話、いかがでしたでしょうか!

「お散歩」という日常の一コマが、元勇者パーティにかかれば「戦略的行軍」になってしまうのがこの作品の醍醐味です。

そして相変わらず、変装がガバガバな魔王パパ。

娘たちの愛の深さに、パパの胃に穴が開く日はそう遠くないかもしれません。

次回、第4話は**「魔王城(真央家)への初招待」**!

勇者レオ、ついに敵の本拠地へ。そこで待っていたのは、パパが仕掛けた「おもてなし(という名の罠)」だった!?

次回もまた、お楽しみに!

5人の性格の違いが出てきて、さらに賑やかになってきましたね!

「ファーストキス」を狙う5人の作戦会議……なんていうのも、後の話で盛り上がりそうです。次は第4話、パパの家への潜入編に行きますか?

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