第27話:高校生編開幕! 運命の屋上と、進化した5つ子の「誘惑」
「……レオ。私たちは、もう子供じゃないのよ?」
高校3年生、初夏の放課後。
進路希望調査票に書かれた「勇者の伴侶(希望)」という文字。
5つ子たちの想いは、もはや「パーティの仲間」という枠を超え、一人の女性としての情熱へと昇華していた。
対するパパは、真央グループの総帥として、学校内に「対レオ専用自動迎撃システム」を配備。
恋か、義務か、あるいはパパとの最終戦争か。
勇者レオ、二度目の人生のクライマックスが、今、幕を開ける!
県内屈指の進学校、私立真央学園。
3年1組の教室で、俺、レオは窓の外を眺めていた。
身長はパパを追い越しそうなほど伸び、顔つきも前世の「勇者」の凛々しさを取り戻しつつある。
(……高校生か。ここまで長かったようで、あっという間だったな)
そこへ、5色のオーラと共に「彼女たち」が現れた。
一華(賢者):『レオ、進路指導室に呼ばれてるわよ。……それとも、私と一緒に「特別補習(という名のデート)」に行く?』
乃二(聖騎士):『一華、抜け駆け禁止! レオ、放課後は私が予約した映画に行きましょう。……カップルシート、もう押さえてあるから』
17歳になった彼女たちは、もはや「美少女」という言葉では足りないほどの「魔性」を纏っていた。
忍三(暗殺者):『……レオ。修学旅行のペア……私と。……もう、逃がさない』
輪四(格闘家):『ねえレオ! 部活引退したし、これからは毎日一緒に帰れるね! 私、重い荷物(愛)も全部持つよ!』
結五(聖女):『ふふっ……皆さん、焦りすぎですよ。レオ様、最後に選ばれるのは……私ですよねぇ?』
(……相変わらずの波状攻撃。だが、以前より「本気」の温度が高いな)
俺たちが廊下に出ると、そこには最新鋭のドローンが数台、ホバリングしながら俺の顔をスキャンしていた。
スピーカーから、野太い声が響く。
パパ(ドローン経由):『……レオくん! 3センチ以上、娘たちに近寄るな! 今、AIが「恋の予感」を検知した! 直ちに田中を向かわせ、強制的に引き離す!』
田中さん(ドローンの背後で操作中):『……部長、もう諦めてください。校内に300台のセンサーを置く予算、取締役会で問題になってますよ……』
(……パパ。高校生になってもドローンで娘を監視するのは、もはや犯罪一歩手前だぞ)
その時、生徒会長から「学園理事(魔王の部下)」へと昇格したザギが、黒いスーツを翻して現れた。
ザギ:「……レオ。貴様の進路希望調査票を見たぞ。……『5つ子の幸せ』だと? 貴様、まだ全員を救うつもりか。一人を選ばぬのは、それは『不誠実』という名の悪だ」
ザギの言葉に、5つ子たちの動きが止まる。
静寂が廊下を包んだ。
一華:『……そうね。レオ、私たち、もう「1/5」じゃ満足できないの』
乃二:『……あんたの隣に立つのが誰なのか。……この高校生活で、白黒つけてもらうわよ』
ウィンドウが更新される。
[最終メインクエスト:真実の愛を選択せよ]
[追加条件:誰か一人を選ぶか、あるいは『伝説の6人エンド』の条件を満たせ]
[パパの最終防衛ライン:真央家・最終決戦兵器『マオ・ダイナソー』起動まであと100日]
(……最後のはなんだ!? パパ、ついに恐竜まで造ったのか!?)
勇者レオ、17歳。
勉強よりも、進路よりも、世界平和よりも難しい「究極の選択」を突きつけられた。
俺の、そして彼女たちの青春の集大成が、今ここから動き出す。
第27話、お読みいただきありがとうございました!
高校生編、ついにシリアス(?)な空気が漂い始めました。
一人の女性としてレオに迫る5つ子。そして、財力と技術の粋を集めて「恋路」を邪魔するパパ。
ザギの指摘通り、レオは「誰か」を選ぶのか、それとも……。
さて、次回は第28話!
「波乱の文化祭! 演劇『白雪姫』の王子様争奪戦」
王子様役のレオを巡り、5つ子がそれぞれのスキルを駆使してヒロインの座を狙う!
次回もお楽しみに!




