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『勇者、再び。〜隣の五つ子が前世のパーティメンバーで、父親が宿敵の魔王だった件について〜』  作者: Zacku


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25/40

第25話:体育祭の借り物競争! お題は「世界で一番大切な人」

青空の下、熱狂に包まれる校庭。

しかし、トラックの周辺には、なぜか特殊部隊のような装備をした魔王軍(パパと田中さん)が配置されていた。

「レオくんが娘の手を引いて走るなど、断じて認めん!」

パパの妨害工作を跳ね除け、レオが引き当てた「運命の紙」に書かれていたものとは……!?

「位置について、よーい……ドン!」

ピストルの音と共に、俺、レオは駆け出した。

コースの中央に置かれた箱。そこには、数々の「借り物」が書かれた運命の紙が入っている。

(……頼む、せめて『眼鏡』とか『100点のテスト』とか、物理的なものにしてくれ!)

俺が掴み取った紙を開く。そこに書かれていた文字は――

『世界で一番、大切だと思う人』

(……詰んだ。これ、誰を連れて行っても、残りの4人と背後の魔王に殺されるやつだ)

俺が紙を持って立ち尽くした瞬間、観客席の五つ子たちが一斉に立ち上がった。

一華(賢者):『……レオ、私の計算によれば、ここで私を選べば、事後のフォローアッププランを24通り用意してあるわ』

乃二(聖騎士):『何言ってるの! 私を連れて行きなさい! ガードとしてパパの狙撃から守ってあげるわよ!』

忍三(暗殺者):『……レオ。私……。……隠密で、もう隣にいる』

(……いつの間に!? 忍三、お前いつからトラック内にいたんだ!)

一方、本部席ではパパ(理事長補佐)が立ち上がり、実況マイクを奪い取った。

パパ:『……速報だ! レオくんが引いたお題は無効だ! そもそも「大切な人」を公衆の面前で晒すなど、ハラスメントだ! 田中、今すぐレオくんを「校長先生おじいちゃん」のところへ誘導しろ!』

田中さん:『……部長、それはそれでシュールすぎます。あ、お嬢様方がレオくんを取り囲みましたよ!』

トラック上では、5人が俺の腕、服、さらには首元を掴み合う大乱戦キャットファイトが始まろうとしていた。

結五(聖女)が、慈愛に満ちた、しかし逃げ場のない微笑みで俺を見つめる。

結五:『レオ様……。選べないなら……「5人全員」でゴールすればいいんですよぉ……♪』

(……それだ!)

俺は、一華と乃二の手を引き、背後には忍三が張り付き、輪四には肩を貸し、結五に背中を押される形で、巨大な「人の塊」となってゴールへと突き進んだ。

パパ:『やめろぉぉ! 5等分にしろ! 娘たちをレオくんから引き剥がせ! 田中、ネット銃だ! ネット銃を持ってこい!』

俺たちは、パパの放ったネットを輪四が回し蹴りで跳ね返し、ザギ生徒会長が「校則違反(集団走行)」と叫ぶのを無視して、そのまま6人同時でゴールテープを切った。

判定:【1位(?):勇者パーティ一行】

ウィンドウが更新される。

[クエスト:借り物競争(修羅場)、力技で突破]

[報酬:5つ子との『絆』が物理的に強化。パパの血圧が過去最高値を記録]

放課後、俺の体操着は5人に引っ張られたせいで、かつての「戦士のボロ服」のようにズタボロになっていた。

パパは校庭の隅で「……5人同時……。1/5じゃなくて……5倍のダメージだ……」と白目を剥いて倒れていたが、5つ子たちは誇らしげに俺を囲んで記念撮影をしていた。

勇者レオ。

中学生の体育祭は、前世の「対魔王決戦」よりも、エネルギーの消耗が激しいものだった。

第25話、お読みいただきありがとうございました!

「大切な人」というお題に対し、全員連れて行くというパワープレイ。

パパにとっては悪夢のような光景でしたが、5つ子たちの満足度はMAXです。

さて、次回は第26話!

「中学生編・第1部完! 勇者レオ、ついにパパ(魔王)とサシで勝負!?」

娘たちの成長に耐えかねたパパが、ついに「理事長室」にレオを呼び出し、真剣勝負を挑む!?

次回もお楽しみに!

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