表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『勇者、再び。〜隣の五つ子が前世のパーティメンバーで、父親が宿敵の魔王だった件について〜』  作者: Zacku


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/40

第23話:放課後の図書室! 忍三のサイレント・アプローチ

放課後の図書室。静寂と本の匂い。

忍三(三玖)がレオを誘い出したのは、本棚に囲まれた「完璧な死角」。

しかし、中学生になっても娘をストーキングするパパの執念は、理事長の権限を使って図書室の全蔵書に「盗聴魔法(という名のICタグ)」を仕込んでいた!

放課後、俺は忍三に呼び出され、図書室の最奥、歴史資料コーナーへと足を運んだ。

ここは利用者が少なく、巨大な本棚が迷路のように入り組んでいる。

(……忍三、気配がまったくない。中学生になっても隠密スキルは健在か)

「……レオ。ここ」

本棚の影から、忍三がひょいと顔を出した。

制服の上に少し大きめのカーディガンを羽織った彼女は、前世の無機質な暗殺者時代とは違い、どこか儚げな美少女に見える。

忍三(暗殺者):『……ここなら、他の4人も、パパも来ない。……これ、読んで』

差し出されたのは、歴史の本……ではなく、表紙をすり替えた『前世の冒険録(レオ編)』だった。

忍三:『……あの時、レオが救ってくれたから、今の私がある。……だから、今度は私が、レオを「確保」したい』

(……忍三。告白の仕方が、やっぱりターゲットの捕獲宣言に近いぞ)

忍三が俺の袖をぎゅっと掴み、顔を近づけてくる。

彼女の体温と、かすかなシャンプーの香りが鼻をくすぐる。

俺の『真実のアナライズ』が激しく警告を発した。

真央 忍三:【状態】最大集中(全神経を恋に投資中)

【警告】:外部から超指向性集音マイクの指向性が感知されました。

(……やっぱりか!)

その時、図書室の天井裏(通気口)から、カサカサと怪しい音が響いた。

パパ:『……田中! 聞こえるか! 忍三がレオくんに「確保」とか言ったぞ! 確保されるのは俺のほうだ(ショックで)! 今すぐスプリンクラーを作動させて、この場を水浸しにしろ!』

田中さん:『……理事長補佐、天井裏で匍匐前進するのはやめてください。埃でくしゃみが出そうです……ハ、ハクション!』

パパの部下のくしゃみが図書室に響き渡った瞬間、忍三の瞳が「暗殺者モード」に切り替わった。

彼女は流れるような動作でカーディガンの中から「しおり(鉄製)」を取り出し、天井の通気口に向かって正確無比に放り投げた。

ガィィィン!!

パパ:『ぎゃああああ! 俺の鼻の頭にしおりが突き刺さったぁぁ!!』

天井からパパと田中さんがドサドサと落ちてきた。

そこに、異変を察知した他の一行も乱入してくる。

一華(賢者):『……あら、抜け駆けは許さないって言ったはずよ、忍三』

乃二(聖騎士):『図書室で密会なんて、風紀が乱れてるわ! 私が正してあげる(混ざる)!』

結五(聖女)がパパに駆け寄り、慈愛の微笑みで「……パパ、また天井裏にいたんですかぁ?」と首を傾げる。その背後には、負のオーラが立ち上っていた。

パパ:『ひっ……結五、違うんだ、パパはただ、本の整理を……!』

ウィンドウが更新される。

[クエスト:図書室の密会、パパの墜落により強制終了]

[報酬:忍三との『袖クイ』記憶。パパの鼻に名誉の負傷]

俺は、騒がしくなった図書室を後にしながら、自分の袖に残る感覚を反芻した。

(……中学生編、これ心臓がいくつあっても足りないな)

勇者レオ。

静かなはずの図書室は、魔王の悲鳴と、ヒロインたちの火花散る戦場へと変わっていた。

第23話、お読みいただきありがとうございました!

忍三の「死角」でのアプローチ、パパの天井裏待機によってあえなく撃沈。

しかし、中学生になった彼女たちの攻勢は、物理的な攻撃(?)から精神的な攻撃へとシフトしつつあります。

さて、次回は第24話!

「地獄の中間テスト! ザギ生徒会長の『恋の抜き打ち検査』」

生徒会長となったザギが、校則を厳格化!

「校内での男女の会話は、申請書を3日前に提出すること」

その無茶苦茶な校則に、レオと5つ子が反旗を翻す!

次回もお楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ