第20話:衝撃の転校生! 魔王軍四天王、ランドセルを背負って参戦
平和な(?)小学校生活に、最大の激震。
2学期の半ば、佐藤先生が連れてきた転校生は、どこか見覚えのある、鋭すぎる眼光を持つ少年だった。
勇者レオ、そして真央パパ(魔王)が同時に戦慄する。
「まさか……お前は……あの時の……!?」
前世の因縁が、ランドセルを背負ってやってきた!
教室に緊張が走った。
教壇に立つ、一人の少年。名は、黒金ザギ。
整った顔立ちだが、その立ち居振る舞いは、明らかに「小学生のそれ」ではない。
(……この魔力。間違いない。魔王軍最強の物理攻撃職――四天王の一人、破壊卿ザギ!)
俺、レオは息を呑んだ。
そして、隣の席の一華(賢者)たちも、一瞬で「遊び」の顔を捨てた。
一華:『……全員、戦闘準備。魔導回路、接続』
乃二:『嘘でしょ。なんでこんな所にアイツが……!』
すると、ザギが教壇から俺を指差し、全校生徒の前で言い放った。
ザギ:「……見つけたぞ、レオ。今日こそ貴様の首(宿題のノート)を獲りに来た」
(……セリフが物騒なんだよ! 括弧の中身で台無しだ!)
だが、誰よりも驚いていたのは、窓の外で不審者のように校内を覗いていた真央パパ(魔王)だった。
パパ:『……ザ、ザギ!? お前、前世で俺が最も信頼していた四天王のザギじゃないか! なぜそんな姿(半ズボン)に……!』
パパは感動のあまり窓を突き破って教室に乱入した。
パパ:『おお、我が忠実なる部下よ! よくぞこの現代日本まで俺を追ってきた! さあ、共にこの小学校を支配し、まずは給食のメニューを肉中心に書き換えるぞ!』
ザギはパパを冷ややかな目で見ると、ランドセルから一通の書類を取り出した。
ザギ:「……魔王様。いえ、真央部長。私は、あなたに失望しました。あなたが勇者と馴れ合い、PTA活動という名の平和主義に染まっている間に、私は……**『塾』**に通い、現代の知識という名の最強の魔力を手に入れました」
パパ:『じゅ、塾だと!? 貴様、魔王軍を裏切り、偏差値という名のヒエラルキーに魂を売ったのか!?』
ザギ:「……私の目的は、レオを倒し、五つ子様たちを解放すること。そして……学年1位の座を奪うことだ!!」
(……目的が意識高い系のガリ勉になっちまってる!)
ウィンドウが更新される。
[緊急イベント:期末テスト・頂上決戦]
[敵対勢力:黒金ザギ(四天王Lv.1 偏差値72)]
[勝利条件:ザギより高い点数を取り、魔王パパの『威厳(笑)』を回復させよ]
一華(賢者)が眼鏡をクイッと上げ、不敵に笑う。
一華:『……面白いじゃない。偏差値で殴り合うってわけね。ザギ、後悔させてあげるわ。レオの家庭教師(私)の実力をね』
忍三(暗殺者):『……ザギ、消去(カンニング冤罪で退学)』
輪四(格闘家):『よーし、消しゴム投げ勝負だね!』
こうして、小学校を舞台にした「元・勇者パーティ」vs「元・四天王」の、絶対に負けられない戦い(お勉強)が始まった。
パパは廊下で「がんばれザギ! 負けるなレオくん! あ、でもレオくんが負けると娘たちが悲しむから……ああっ、俺はどうすればいいんだぁぁ!」と悶絶していた。
勇者レオ。
前世の宿敵は、まさかの「教育パパ予備軍」となって現れた。
第20話、お読みいただきありがとうございました!
ついに四天王ザギが登場。魔王パパの元部下でありながら、勉強という手段でレオを追い詰めようとする難敵(?)です。
物語はここから、ザギとの学力バトル、そして他の四天王の登場へと加速していきます!
さて、ここで一区切り!




