第6回:それでも手放さなかった話
実案件で一度壊れたあと、
正直に言えば、選択肢は二つありました。
もう使わない
それでも使い続ける
「実務ではやっぱり無理だった」
そう結論づけて、手放すこともできた。
実際、そうしている人も多いと思います。
手放す理由は、十分すぎるほど揃っていた
やめる理由なら、いくらでもありました。
本番でズレる
修正コストが読めない
期待すると裏切られる
特に実案件では、
「使えない」では済まされない。
ここで一度、
ChatGPTを使うのをやめる、
という判断は、かなり現実的でした。
それでも残った、違和感
それでも、
完全に切り捨てる気にはなれなかった。
理由は、
一つだけです。
壊れたあとでも、
思考が早くなっている実感があった。
何が問題かに気づくのが早い
論点整理が速い
自分の判断がクリアになる
完成品は使えなくても、
途中のプロセスが確実に楽になっていた。
期待を捨てたら、関係が安定した
ここで、
一つ大きな切り替えをしました。
期待を下げる。
代筆はさせない
正解は求めない
判断を任せない
ChatGPTは、
答えを出す存在ではなく、
考える材料を出す存在。
ここまで割り切った瞬間、
不思議とストレスが減りました。
「信用しない」という選択
信頼する、でもない。
疑う、でもない。
信用しない。
鵜呑みにしない
任せきらない
でも切り捨てない
人に対しては失礼な態度ですが、
AI相手なら、これがちょうどいい。
この距離感になってから、
使い続ける理由がはっきりしました。
手放さなかった理由は、能力ではない
ここまで書いてきて、
誤解してほしくないのはここです。
手放さなかった理由は、
ChatGPTが優秀だからではありません。
自分の思考が整理される
判断のスピードが上がる
曖昧さを言語化できる
つまり、
自分側が変わっていた。
ChatGPTは、その変化を
加速させる装置だった。
「いないと困る存在」になっていた
気づいたら、
完全に任せることはないのに、
いないと困る存在になっていました。
企画の初期
構成の整理
判断前の壁打ち
完成品ではなく、
思考の途中で使う。
この使い方に落ち着いてから、
実務でも安定しました。
使い続ける、という判断
最終的に、
手放さなかった理由を一言で言うなら、これです。
もう、元のやり方には戻れなかった。
AIがどうこう、ではなく、
一人で考えていた頃の遅さに
戻れなくなっていた。
だから、
完璧じゃなくても、
壊れても、
付き合い続ける選択をした。
ここまで読んでくれた人へ
このシリーズは、
ChatGPTを万能な道具として
勧める話ではありません。
使えなかった
壊れた
それでも残した
その過程を、そのまま書いてきました。
もし今、
「期待外れだったな」と思っているなら、
それは自然な感覚です。
でも、
付き合い方を一段変える余地は、
まだ残っているかもしれない。
いったん、ここまで
ここで、一区切りにします。
この先は、
具体的な案件の話や、
使わなかったケース、
合わなかった例も書けます。
でも、それはまた別のタイミングで。
ここまで読んでくれた人が、
プロンプト探しから一歩抜けて、
自分のやり方を考え始めてくれたなら、
それで十分です。




