第4回:ChatGPTに「考え方」を覚えてもらうという実務の話
態度を変えた。
向き合い方も変えた。
会話も増やした。
それでも、まだ足りない感覚が残っていました。
返ってくる文章は、以前より良くなっている。
でも、どこかで必ず一般論に戻ろうとする。
「悪くはない。
でも、これが“自分の言葉”かと言われると違う。」
第4回は、そこを直した話です。
態度を変えても、まだ埋まらなかったもの
第3回で書いた通り、
ChatGPTは“聞き方”より“態度”で変わります。
これは本当です。
ただ、態度を変えただけでは、
「考え方」までは伝わらない。
丁寧に扱っている
仕事として接している
フィードバックもしている
それでも、
思考の深さや判断の癖までは共有されていなかった。
ここが、次の壁でした。
なぜ一般論に戻ってしまうのか
理由はシンプルです。
判断軸を渡していなかった。
ChatGPTは、
「正しそうなこと」を作るのは得意です。
でも、
何を嫌うか
どこでNGにするか
どこからがプロとして通らないか
この基準がなければ、
どうしても最大公約数的な回答に寄る。
プロンプトだけで解決しようとすると、
ここが丸ごと抜け落ちます。
「ダメ」を言わなかったツケ
振り返ると、
一番良くなかったのはここでした。
まあ使えなくはない
直せばいける
今回はいいか
こういう曖昧なOKを、
何度も出していた。
でもこれは、
ChatGPTからするとこういうメッセージになります。
このレベルで問題ないんだな。
結果、
少し良くなっても、
一定以上には上がらない。
実務でやったことは、驚くほど地味
ここからやったことは、
テクニックではありません。
ダメなものを、ダメと言う。
一般論すぎる
誰に向けた文章か分からない
判断が逃げている
自分の言葉じゃない
感情的に怒る必要はありません。
ただ、理由を添えて否定する。
同時に、
ここは良い
この切り口は使える
この言い回しは自分に近い
良かった点も、必ず言語化する。
覚えてもらうのは「情報」ではなく「考え方」
ここで、発想を切り替えました。
ChatGPTに覚えてもらうべきなのは、
固定プロンプト
テンプレ文章
専門用語の羅列
ではありません。
考え方です。
どういうときに違和感を覚えるか
どんな文章を「雑」だと感じるか
どこまで踏み込めば「仕事」になるか
この感覚を、
やり取りの中で少しずつ渡していく。
プロンプトは、最後でいい理由
ここでようやく、
プロンプトの位置づけが決まりました。
プロンプトは、
思考の代替ではない
判断軸の代わりでもない
整理と補助のための道具です。
考え方が共有されていない状態で
プロンプトを工夫しても、
できるのは「整った一般論」まで。
順番が逆でした。
自分の言葉に寄せていく、という作業
実務で一番時間を使ったのは、
ここかもしれません。
自分は何が嫌なのか
なぜその言い回しが嫌なのか
どんな文章なら腹落ちするのか
これを、
ChatGPTとの対話を通して言語化していく。
結果として、
自分自身の思考も整理されていきました。
ここまでで分かったこと(一区切り)
ここまでの4回で、
はっきりしたことがあります。
ChatGPTが使えなかった理由は、能力不足ではない
プロンプトだけでは、実務は解決しない
態度と判断軸がなければ、一般論に沈む
「俺流」がなければ、育たない
だからこそ、
このシリーズは「俺流」です。
正解を教える話ではありません。
自分の基準を渡す話です。
この先について
ここで、一旦区切ります。
ここまで読めば、
少なくとも
プロンプトを探し続ける段階
からは、
抜けられるはずです。
この先は、
実案件でどう使っているか、
どう壊れて、どう立て直したか、
そんな話になります。
続くかもしれないし、
ここで止めるかもしれない。
でも、
「育てる」という感覚は、
もう戻らないと思います。




