第1回:ChatGPTが全然使えなかった頃の話
ChatGPTを初めて本格的に使ったとき、
正直に言うと、少しがっかりしました。
世の中では
「仕事が一瞬で終わる」
「考えなくてよくなる」
そんな言葉が並んでいましたが、
自分の画面に出てきたのは、どうにも使いどころのない文章でした。
間違ってはいない。
でも、そのまま出せるレベルでもない。
手直しするなら、結局自分で書いた方が早い。
「これ、何に使うんだろうな」
最初の印象は、かなりそんな感じでした。
「便利そう」と「使える」は別物だった
ChatGPTは、確かに便利です。
質問すれば返ってくる。
考えのヒントも出してくれる。
でも、仕事で使おうとすると、途端に壁にぶつかる。
クライアントに出す文章としては甘い
企画としては芯が弱い
説明は丁寧だが、決め手がない
「それっぽいけど、決断できない文章」
これが、当時のChatGPTの印象でした。
「自分の聞き方が悪いんだろうな」と思い始める
こうなると、多くの人と同じ思考に入ります。
もっといい聞き方があるはず
プロンプトを知らないからダメなんだ
上手い人は、特別な指示をしているに違いない
実際、自分もそうでした。
ネットで
「ChatGPT プロンプト」
「最強 指示文」
そんな言葉を検索して、
出てきた文章をいくつも試しました。
でも、結果は大きく変わらなかった。
プロンプトを変えても、何かがズレたままだった
確かに、文章は少し整う。
形式もそれなりにきれいになる。
でも、根本の違和感は消えない。
伝えたい温度感と違う
読み手の想定がズレている
「プロの仕事」とは言い切れない
何より、
「これで行こう」と腹をくくれない。
この感覚が、一番の問題でした。
自分が求めていたのは「正解」ではなかった
ここで、少し立ち止まって考えました。
自分は、ChatGPTに何を期待していたのか。
答えは意外とシンプルで、
正解を出してほしかったわけではない。
思考を整理したかった
判断材料が欲しかった
自分の考えを壁打ちしたかった
つまり、
一緒に考えてくれる相棒のような存在を、
無意識に求めていた。
でも、こちらは
「なんとなく」
「それっぽく」
お願いしていただけだった。
使えなかった原因は、AIの性能ではなかった
このあたりで、
ようやく違和感の正体が見えてきます。
ChatGPTは、
こちらが出した前提・基準・期待を、
かなり正直に返してくる。
曖昧に聞けば、曖昧に返る
基準を示さなければ、基準のない文章になる
仕事レベルを共有していなければ、一般論に寄る
つまり、
自分が雑に扱っていた分だけ、雑な出力が返ってきていた。
これは、少し耳が痛い事実でした。
「使い方」を変える前に、「向き合い方」を変える必要があった
ここで、発想を切り替えました。
プロンプトを増やす前に、
テクニックを学ぶ前に、
向き合い方そのものを変えようと。
これは仕事なのか、下書きなのか
誰に出す文章なのか
どのレベルを求めているのか
それを、ちゃんと言葉にする。
ズレたら、その場で修正する。
良かったら、どこが良かったかを伝える。
まるで、人と仕事をするときのように。
少しずつ、返ってくるものが変わり始めた
このやり方に変えてから、
劇的な変化があったわけではありません。
でも、
明らかに「噛み合う確率」が上がった。
修正回数が減る
意図を汲んだ返答が増える
思考の整理が早くなる
「道具として使う」というより、
「一緒に作る」という感覚に近づいていきました。
このシリーズで書いていくこと
この連載は、
ChatGPTを魔法の道具として紹介するものではありません。
なぜ最初は使えなかったのか
どこで考え方を間違えていたのか
何を変えたら精度が上がったのか
そうした、
実際にやってきた試行錯誤を、
できるだけそのまま言葉にしていきます。
これは、まだ途中の話です。
ChatGPTを「本当に使える」感覚になるまでには、
もう少し続きがあります。
続きは、また書きます。




