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異世界へ転生した俺が最強のコピペ野郎になる件  作者: おおりく


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第36話 未完成の統合と光の騎士の決別

ルナの『瞬間的統合理論』は、単純だった。


「ユウト。貴方の六属性を、『調和の比率』で瞬間的に混合し、それを単一の『純粋な魔力』として放つのよ。持続時間は0.5秒。その間に、王族の秩序を破壊し尽くす」


俺たちは、大魔導士ギルドの地下深くにある、古代の魔力増幅炉を利用した訓練を始めた。ここは、王都で唯一、究極の混沌を生み出せる場所だった。


俺は、雷光加速で思考を極限まで高め、光、闇、炎、氷、雷、風という六つの属性の魔力を、俺の『調和の道』で導き出された完璧な比率で複合させようと試みる。


「くっ…!」


魔力が爆発寸前の状態で衝突する。その力は凄まじく、俺の魔力回路が悲鳴を上げた。


「ユウトさん、落ち着いて!光の供給を安定させます!」リリアが、命がけの光で俺の回路の崩壊を防ぐ。


「ユウト!熱量に負けるな!感情を爆発させろ!」カエデが、俺の肉体を情熱的な炎で鼓舞する。


「計算を…0.0001の誤差も許さないわ!成功させるのよ、ユウト!」ルナが、限界まで演算を続ける。


訓練は、愛と命の綱渡りだった。


訓練開始から数時間後、ギルド全体が激しい振動に見舞われた。


「王族だわ!サイラス王子が、討伐隊を率いてギルドを包囲した!」ルナが悲鳴を上げた。


俺たちの最終訓練の巨大な魔力の波動が、ギルド外のサイラスたちに『究極の混沌の発生』を知らせてしまったのだ。


地下室の扉が、王族の光の魔力によって激しく叩かれる。


「聖女リリア!東方の男を直ちに引き渡せ!貴様らは、世界の秩序を破壊しようとしている!」サイラスの威圧的な声が響く。


リリアは顔面蒼白になったが、その瞳には強い決意が宿っていた。


「ユウトさん…時間はもうありません。未完成でも構いません。一瞬の究極の力を、サイラス殿下の王族の秩序にぶつけるのです!」


俺は、リリアの手を強く握りしめた。「リリアさん。僕の力は、貴方のための盾だ。その誓いは変わりません」


俺は、リリアに最後の指示を出した。「リリアさん。僕の攻撃の瞬間、僕の全身に、貴方の光の魔力を最大出力で注入してください。光を『究極の単一属性』の最後の調和の核にします」


そして、カエデとルナにも。「カエデ、ルナ。二人は、僕の背後から、僕の未完成の力を王族の騎士団の側面に逸らしてくれ。巻き添えを出さないための最終防御だ」


三人のヒロインは、俺の指示に迷いなく従った。


地下室の扉が、ついに光の魔力によって粉砕された。


サイラス王子が、数十人の精鋭騎士団と共に、地下室になだれ込んでくる。


「ユウト!終わりだ!貴様の混沌の力は、ここで私が秩序の光によって葬り去る!」サイラスは、自身が持つ最強の光の剣を構えた。


その瞬間、俺は全身の六属性の魔力を、一気に統合し始めた。


光、闇、炎、氷、雷、風、全てを一つに!


俺の体から、宇宙の創世を思わせる、純粋な白い魔力が噴出した。それは、属性の概念を超越した、究極の単一の力だった。


『ユニティ・ドライブ(究極調和)』。


「ユウトさん!」


リリアが、約束通り、自己の魔力回路が崩壊するほどの最大出力で、俺の体に聖なる光を注入した。光は、暴走寸前の単一属性に、最後の安定と調和を与えた。


「行くぞ!サイラス王子!これが、貴方の秩序に抗う、僕の愛の答えだ!」


俺は、ユニティ・ドライブを、サイラス王子の王族の騎士団めがけて放った。


ドォオオオオン!!!


それは、破壊ではなく、圧倒的な『無効化』だった。単一属性の力は、王族の騎士たちの光の防御と光の権威を、根源から分解し、一瞬で消滅させた。


騎士たちは、武器と防具が砂のように崩れ落ち、無力化される。サイラス王子も、剣が砕け散り、俺の力の前に膝をついた。


「バカな…私の秩序の光が…一瞬で…!」


俺は、リリアの光の愛を証明した。俺の力は、秩序の光を破壊するためではなく、真の愛の光を証明するためにある。


しかし、0.5秒の限界が来た。ユニティ・ドライブは、未完成のまま霧散した。


俺は、極度の魔力消費で意識が遠のく中、リリアを抱きしめたまま、倒れ込んだ。


リリアは、俺の額にキスを落とし、勝利の涙を流した。


「ユウトさん…貴方は、本当に私の騎士よ…」


王族の権威は地に落ち、俺たちはエルダリア王国での最大の危機を乗り越えた。しかし、この事件は、『均衡の守護者』のさらなる激しい報復を呼ぶことになる。

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