第26話 ルナとカエデの逆襲と三人の夜の密会
リリアの部屋の前で、一晩中『騎士の警護』を終えた俺は、疲労困憊していた。
夜が明け、リリアが部屋から出てきたとき、彼女の顔には、まだ涙の跡が残っていたが、その瞳には安堵と満足感が満ちていた。
「おはようございます、ユウトさん。一晩中、ありがとうございます。貴方が隣にいてくれたおかげで、安心して眠ることができました」
リリアは、神殿の誰も見ていないことを確認し、そっと俺の手に温かいパンを握らせた。
「貴方の忠誠、確かに受け取りました。もう、二度と私を裏切らないでくださいね、私の光の騎士」
彼女の言葉は、まるで勝利宣言のようだった。リリアは、俺の隣室警護という私的な罰を通じて、俺の精神的な支配権を強固にしたのだ。
しかし、このリリアの勝利は、他の二人のヒロインの激しい嫉妬に火をつけることになった。
俺が朝食を終えた直後、カエデとルナが待ち構えていたかのように現れた。
「騎士様、お疲れのところ悪いが、指南役として、俺たちも義務があるんでな」
カエデは鋭い目つきで、俺の腕を掴んだ。ルナも、その反対側の腕を掴んだ。
「リリアは貴方に光の騎士としての義務を与えた。なら、私たちも指南役として、貴方に肉体と頭脳の義務を与えるわ」
二人は、俺を神殿の敷地から強引に引きずり出し、誰も使っていない裏の訓練場へと連行した。
「いいか、ユウト。あのシスターの部屋の隣で、何をしていたかは聞かねえ」カエデは怒りを込めて言った。「だが、肉体が鈍っているのは明白だ。俺との特訓で、その甘い騎士の意識を叩き直してやる!」
「待ちなさい、カエデ。貴方の単純な肉体訓練だけでは無意味よ。ユウトの新しい『雷光加速』のスキルは、演算を伴わなければ、ただの自爆装置よ」ルナが即座に割り込む。
二人は、「ユウトの独占」という共通の目的のため、二対一の共同訓練を強行した。
カエデは、俺に『極限衝動』を使って全力で逃げるよう命令し、ルナは、『魔力演算』と『雷光加速』の複合を完璧にするための、複雑な魔力迷路を構築した。
「ユウト!ルナの迷路を、雷の速度で、物理的に突破してみろ!」
「ユウト!貴方の演算速度が毎秒10万回を下回ったら、この迷路は自爆するわ!さあ、早く!」
俺は、二人のヒロインの愛と嫉妬が込められた訓練の中で、限界を超えた力を引き出された。
雷光加速と魔力演算の複合は、俺の思考速度を文字通り雷の速度まで高めた。俺は、カエデの追撃とルナの魔力迷路を、未来を予測するかのように回避し、訓練を完遂させた。
訓練を終え、夜が訪れた。
俺がリリアの隣室に戻り、騎士の警護を始めようとした時、三人のヒロインが、俺の部屋に集まった。
「ユウト。今夜は、夜間警護のルールを変更するわ」
ルナが、冷たい笑みを浮かべた。
「貴方の成長は、私たち二人の指導の賜物よ。リリア一人の支配に任せるわけにはいかない」
カエデは、リリアの顔を真っすぐ見て、宣戦布告をした。
「シスター。今夜、ユウトは俺たちのモノだ。俺とルナが、指導という名目で、三人の夜の密会を開かせてもらう。あんたに、騎士の義務だけを果たさせるわけにはいかねえ」
リリアは、カエデとルナの共同の反逆に、顔色を変えた。
「なりません!ユウトさんは私の騎士です!私的な時間に、そのような不適切な行為は…!」
「不適切な行為?フフ…」ルナは嘲笑った。「私たちは、貴方の騎士の義務を妨害するわけではない。指南役としての義務を果たすだけ。夜間の『スキル複合のシミュレーション』は、神殿のルールでは禁じられていないわ」
リリアは、ルナの知略に、完全に言い負かされた。彼女は、ルールの上では、カエデとルナの行動を止めることができなかった。
リリアは、涙を浮かべながら、最後の抵抗を見せた。
「…わかりました。ですが、私もリーダーとして、その『シミュレーション』に同席します。私もユウトさんの魔力供給のサポートをします」
こうして、俺の部屋で、リリア、カエデ、ルナの三人のヒロインによる、愛と嫉妬と能力開発が入り混じる、夜の密会が始まることになった。
それは、リリアの純粋な支配が、カエデの情熱的な肉体とルナの知的な頭脳によって、究極のハーレム状態へと変貌する、新たなスタートだった。
次話の予告: 第27話では、俺の部屋での『共同シミュレーション』が描かれます。三人のヒロインは、それぞれの愛の形で、俺のスキル複合を競い合う。しかし、その夜の密会が、神殿内部に潜む闇の第三勢力の致命的な罠**を引き寄せることになります。




