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異世界へ転生した俺が最強のコピペ野郎になる件  作者: おおりく


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第25話 聖女の涙と光の騎士の新たな誓い

『雷鳴の山脈』から神殿に戻った俺たちを待ち受けていたのは、歓迎の歓声ではなく、凍り付くような沈黙だった。


神殿の門前で、リリアは一人、純白の聖衣を纏い立っていた。彼女の瞳は赤く腫れ、その表情はこれまでにないほど激しい怒りと悲しみに満ちていた。


「ユウトさん…!」


リリアは声を震わせ、俺に駆け寄ろうとしたが、怒りで一歩踏みとどまった。


「貴方は…私の騎士の誓いを破りましたね!なぜですか!?なぜ、私が貴方の安全のために用意した道を踏み外し、あの危険極まりない山脈へ行ったのですか!」


リリアの怒りは、俺への裏切りと、俺の安全を確保できなかったことへの絶望が入り混じっていた。


カエデが前に出ようとした。「おい、シスター!俺たちがユウトの成長のためだと思って…」


「黙りなさい!」リリアは、聖女としての威厳を込めた、初めての怒号を上げた。「貴方たち二人が、ユウトを誘惑し、私の支配を打ち破ろうとしたのは分かっています!貴方たちは、ユウトを危険に晒す悪魔です!」


ルナも冷静な顔を崩し、リリアを睨みつけた。「リリア。貴方の独占欲が、ユウトの才能を腐らせるのよ。私たちは、彼の可能性を広げただけだわ!」


三人の激しい対立の真っ只中、俺は静かにリリアに近づいた。


リリアの頬には、大粒の涙が伝っていた。その涙は、彼女が俺の裏切りに、どれほど深く傷つき、そしてどれほど強く俺を愛しているかを物語っていた。


「リリアさん」


俺は優しく、彼女の震える両手を握った。


「カエデとルナの行動は、僕の成長のためでした。彼女たちも、僕の力を信じている。でも、貴方の悲しみは、僕が貴方のことを一番に考えていなかった証拠です」


俺は、リリアの顔を両手で包み、彼女の真っ直ぐな瞳を見つめた。


「雷のスキルは、確かに強力です。でも、僕の一番の力は、貴方の光の魔力です。貴方の**『神聖魔力供給』**がなければ、僕は魔力回路の暴走で死んでいたでしょう」


そして、俺は、リリアの胸にそっと額を押し付け、新たな誓いを捧げた。


「僕は、貴方の『専属の騎士』としての誓いを破った。だからこそ、改めて誓います」


「僕がこれから手に入れる全ての力は、貴方の安全と、この街の平和のために使う。僕の五つ目の属性(雷)も、貴方の『光』と複合することで、最強の防御を生み出してみせます」


俺の言葉は、リリアの愛と不安を全て受け止め、そして彼女の求める『安全』を、俺自身の力で実現するという決意だった。


リリアは、俺の胸に顔を埋め、声を上げて泣き始めた。


「ユウトさん…なぜ、そんな危険な誓いを…!貴方は、私が『安全な籠』に閉じ込めておきたかった、私の大切なものなのに!」


リリアの涙は、俺への愛、俺の強さへの恐怖、そして支配欲の全てが混ざり合った、複雑な感情の表れだった。


ルナは静かに目を閉じ、カエデは不満そうにしながらも、俺の誓いの強さに感嘆していた。リリアの支配は、俺の誓いによって、『絶対的な責任』という新たな形に昇華したのだ。


リリアは、一連の騒動の後、俺たちに公的な罰を与えることはしなかった。しかし、その代償として、彼女は私的な罰を俺に科した。


「今夜、貴方は私を裏切った罰として、私の『光の騎士』としての夜間警護を一晩中行いなさい。もちろん、貴方の隣室で」


俺は、リリアの部屋の前で、一晩中警護に立つことになった。カエデとルナは、俺とリリアの密室での状況に、嫉妬と探求心を募らせていた。


そして、その夜。俺は警護中、リリアの部屋から漏れ聞こえる小さなすすり泣きの声を聞いた。


「ユウト…お願い。もう、私を一人にしないで」


俺のチート能力と、三人のヒロインとの関係は、支配、情熱、知略、そして愛が入り乱れる、さらに複雑で、危険な夜を迎えることになった。

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