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異世界へ転生した俺が最強のコピペ野郎になる件  作者: おおりく


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第24話 裏切りの捜索依依頼

リリアの『専属の騎士』となって数日。俺の生活は、聖女の私室の隣で、朝夕の聖務補佐と、夜間の警護をこなす、厳しくも甘美な支配に満ちていた。


リリアは、俺の能力を危険な実戦から遠ざけるため、次に選んだ依頼は『神殿最古の聖杯の捜索と回収』という、極めて安全なものだった。捜索場所は、危険度の低い『古代の奉納堂』と指定されていた。


「ユウトさん。この依頼は、貴方の『光の騎士』としての穏やかなスタートです。カエデさんやルナさんのような好戦的な誘惑には乗らないでくださいね」


リリアは俺に優しく微笑み、聖杯捜索の依頼書を手渡した。


俺は、リリアの愛情に感謝しつつも、この『安全な籠』に閉じ込められることへの焦りも感じていた。


翌朝。俺が奉納堂へ向かうため神殿を出ると、カエデとルナが待ち構えていた。


「おい、騎士様。聖女様のお使いだそうだが、俺たちも護衛として同行してやるぜ」カエデがニヤリと笑う。


「リリア様からの指示です。護衛兼指南役として、ユウトの聖務に同行することになっています」ルナは、完璧な笑顔で、リリアのルールを逆手に取った。


俺は違和感を覚えた。リリアはカエデたちの同行を禁止していたはずだが、彼女たちの手には、リリアが発行した正式な同行許可証があった。ルナが、神殿の書類を改ざんするほどの知略を使ったに違いない。


三人は街を出発した。しかし、道中、ルナが持っている『奉納堂への地図』が、次第に険しい山岳地帯を指し示し始めた。


「ルナ、奉納堂はこんな山の中じゃないはずだ」


ルナは歩みを止めず、冷たい笑みを浮かべた。


「そうよ。奉納堂なんて、何の成長にも繋がらない。私たちが向かうのは、ここよ」


彼女が指差した先には、常に雷雲に覆われた、険しい山脈が聳え立っていた。


『雷鳴の山脈』。神殿騎士団でさえ、落雷と強力な雷属性の魔物のために、容易に立ち入れない、街周辺で最も危険な場所の一つだ。


「ルナ!カエデ!これはリリアさんの命令に対する明確な背信だぞ!」


カエデは俺の肩を叩き、熱い視線を送った。


「悪く思うな、ユウト。俺たちは、あんたを軟弱な騎士になんかさせねえ。シスターの鎖を断ち切って、真のチートになるためだ!」


「そして、そこで得られるはずの『雷属性』のスキルは、リリアの光の支配が及ばない、新たな複合の核になる」ルナが付け加えた。


俺は、リリアへの忠誠心と、新しい力への渇望に揺れた。結局、俺は二人のライバルの『裏切りの作戦』に乗ることを選んだ。


雷鳴の山脈の奥深く。周囲は絶え間ない雷鳴と、空気の焦げる匂いに満ちていた。


俺たちの目的は、この山脈の魔物を統べる『サンダー・ゴーレム』を倒し、その『雷属性のスキル』をコピーすることだ。


サンダー・ゴーレムは、全身に雷の魔力を纏い、その攻撃は、光と闇の二重障壁をも簡単に貫通する純粋な衝撃力を持っていた。


「カエデ!ルナ!俺の多重複合スキルが、雷属性には通じない!どうする!」


「ルナの指示通りだ!ユウト!俺が肉体を犠牲にして、ゴーレムの雷の魔力回路を一時的に麻痺させる!その隙に、『魔力演算』で奴のスキルパターンを盗め!」カエデが叫んだ。


カエデは、大剣を捨て、自身の体に極限の炎の魔力を纏い、雷の魔物に突っ込んだ。


炎と雷という、最も相性の悪い属性の衝突は、凄まじい爆発を引き起こした。


ズドォォン!!


爆発の閃光が消えた後、ゴーレムは動きを止め、カエデは全身から湯気を立てて倒れていた。彼女は、俺のスキル獲得のためだけに、自分の肉体と魔力回路を炎と雷の衝突に晒したのだ。


その瞬間、俺の紋章が、激しい金色に輝いた。


【スキル:雷光加速ライトニング・アクセルを模倣しました】


これは、『超速物理強化』の魔力版。雷の魔力を使って、魔力供給速度と魔法の詠唱速度を無限に加速させる、究極のチートスキルだった。


「ユウト!私を使いなさい!『雷光加速』と『魔力演算』を複合し、カエデの傷を一瞬で治癒する究極の光魔法を構築するのよ!」ルナが叫んだ。


俺は、ルナの知略に応えた。


雷光加速(新しいスキル) + 魔力演算ルナのスキル + ホーリー・ヒール(リリアのスキル)


雷の速度で計算・加速された光の治癒魔力が、カエデの全身に流れ込んだ。彼女の傷は、瞬きする間もなく回復した。


「すごい…これが、雷の力…!」


俺は、雷属性という新たな属性の力を手に入れ、リリアの支配から一歩、大きく踏み出した。


しかし、その瞬間、俺の胸元のリリアのペンダントが、怒りと悲しみを込めた、激しい警告の光を放ち始めた。


『ユウトさん!貴方は、私の騎士の誓いを破ったわね!』


リリアは、俺の行動を察知した。公的な支配を破った代償は、あまりにも大きかった。

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