エルフの陽光
2作目です!よろしくお願いします!
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ひだまりの中、目覚めた。エルフの私は神樹の木の幹に暮らしている。
ここにはピアノがあって、私はそれをよく弾いている。
ひだまりの中、暖かさに包まれながら。
最近人間の男が私のもとを訪ねてくる。
「君はピアノをどこで覚えたの?」
「さあね」
「楽譜もないのにどうやって曲が弾けるの?」
「適当」
「君はキレイだね」
「ありがとう」
こんな会話をつらつらと、している。
ある日男は私のもとに来なかった。
次の日も、その次の日も。
私は寂しいと感じた。悲しいと感じた。
一種の煩わしさすら感じていたのに、
その考えがひっくり返った事に驚いた。寂しい、会いたい。
そう思って夜が長く感じた。
「今日はピアノを弾かないのかい?」
目覚めたとき、男がそこにいた。
エルフは男を抱きしめた。
それはひだまりを抱きしめたように暖かった。
「君はどうしてこんなに温かいの?」
「他の人達が僕を温めてくれるからだよ」
男は優しい笑顔で答えた。
「君のピアノ、素敵だった、ありがとう」
そう言って、花の冠をエルフの頭に乗せた。
「僕はあまり手先が器用でなくてね、作るのに随分かかってしまった」
エルフは花の冠を頭から手に取りそれを見つめた。
心の中が温かくなるようだった。
エルフは再び頭に花の冠を乗せ、ピアノを弾き始めた。
男は目をつむった。
神樹に差し込む陽光が一段と強くなった。
私はそんな気がした。
エルフの話が描きたかったので
描いてみました!