灰の雪に打たれて 其の一
よろしくお願いします
空に一筋の白い煙、どんよりとして雲、空を見て
「汚ぇなぁ」
とポツリと呟く、路地裏で一人空を見上げていると隣から
「 」
雑に積まれた木箱の上に座って何かを呟き、にかっと笑った顔をこちらに向けた
「なんだぁ?このガキは」
「 !」
聞こえない、俺の耳は信用できる奴の声しか届かない
少年?少女?がこちらを向いて話しかけている
だが、
「悪りぃなぁ、俺ぁお前の声は聞こえねぇんだ。勘弁してくれ」
お互いにボロボロの服装で同時に腹がなる
お互い顔を見合わせて笑った
なんだ、久しぶりに笑った気がする
どうやら、向こう側が察したようで、言葉ではなく身振り手振りでやってきた、薄汚れて色が褪せている手袋が右往左往していて可愛かった。
俺が微笑むとあいつは笑い返して何かを言う
「 !!!」
だがその言葉は届かない
こんなクソみたいな世界じゃ、欲望が渦巻き、弱者が搾取され捨てられる。
他人を庇ってる暇なんて無いここじゃあ
「誰よりも強欲じゃねぇといけねえ」
でないと次は己が殺される
着飾らないと舐められ、気丈に振る舞わないと潰される、誰よりも欲さないと奪われてしまう
だから、たった一人の子供でも生きていかないといけない、他人から奪わないと生きて行けない
「 ?」
分からない、おそらく俺はこいつを信用することは無いそれで何回も裏切られてきたから
だから閉ざした誰の声も聞こえぬよう、奪う時に躊躇わぬよう
雪が降っていたゆっくりと、ゆっくりと
「 !!!!」
俺は今追いかけられている、右の手には金が入ったバッグ
相手が何か叫んでいるが、俺には聞こえない
警備をまいて、隠れ家に
ボロボロの小屋、中には俺が集めた、金、金、金、
この世は金が全て、強欲になれない奴は、ここじゃ死んでいくだけだ、限界まで搾り取られて。
タバコに火をつける、警備をまけた安堵か、それとも明日が来る憂鬱か、
煙が混じったため息を吐く
「今日も雪かい、晴れるのはぁしばらく先だなぁ」
ぼんやりと空を見上げる
「汚ねぇなぁ」
そう言ってタバコを吸って吐く
気がつくと隣に子供が座っていた
「 」
何か言った、でも俺には聞こえない
この子供の出会いが俺を変えてくれた…
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