己の全てを賭けて 其のニ
決闘編に突入しました
明かりが灯っている教室、もうこの時間はこの学校に人はいない
そこをほとんどの生徒が避けて通る、恐怖ではなく尊敬からである
その名を“生徒会”
生徒会は生徒達から絶大な信頼を得ている、生徒の模範として、働いている
そんな教室で反省会が行われていた
「クソ、いってーな、アイツ次あったらボコボコにしてやる」
蹴られた所をさすりながらつぶやく
「一人で敵う訳ないじゃない」
と喋りながら殴られた箇所に回復魔法を施す
「オイオイ、お前ら一年生にやられたのかよ!今年は化け物だな」
と話すあの時にはいなかった一人の生徒
室内が少し騒がしくなってきたその時
パンッ
生徒会長の両の手を叩く乾いた音が部屋に響く
その瞬間、すっと静かになる。さっきまでの騒がしさが嘘のように、
「議案が立て込んでいるのよ、それに明後日には学園闘技祭があります皆気を引き締める様に…」
その手にある一枚の紙、王国からの命令である。
その紙にはただ一言、そして一人の名前が書かれた名簿
『暗殺依頼』
その名にベアルの名がつづられていた
王の一人をその身に宿し、かの傲慢すら退けた男、その者を脅威と言わずなんと呼ぶ
生徒会長は誰よりも生徒の安全を案じている
その安全を脅かす者の排除も彼女の仕事である
俺とマギ、今二人で一緒に登校しているが、二人とも周りの目なんか気にしない様に
笑っている、二人とも爆笑である
「あっははは!ヒーヒー、だめだ今でも思い出し笑いで死んでしまう!」
と俺が言ってマギも爆笑している
「おい!マギ!流石に悪いってマジで!」
マギが笑いすぎて息ができておらずむせていた
今日の朝の出来事である。
俺が朝目覚ましで起きたと同時にナイフが飛んできた、が力が足りずガラスに弾かれてしまう
そして上から暗殺者らしき人物が行き良いよく寮のベランダに飛び降りたその時床が一気に崩れて暗殺者ごと一番
下まで落ちてしまった
ほんの10秒程度の出来事である
それを一緒にいたマギと目撃して今に至る
この三日間で最低でも三回は殺しに来ている
なんだここ?暗殺者を育成する学校だっけ?
そんな事を思っていたら、
「ようやく着いたな」
学園所有闘技場、ここで戦いが始まる・・・
コンコンッと扉を叩く音がした
「グリード様そろそろお時間です」
何も無い(無)を形どったような部屋に一人、黙々と作業をしている
年齢的には40~50程度のおじさんがゆっくりと腰を上げる
こちらを見ず、ただ一言
「あぁ分かった」
その声は悲しみに、その手はささくれ、その眼は・・・
書くの楽しいわー




