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幼馴染の言葉に対して卑屈になってみた(笑)


皆さんは曇らせというジャンルをご存知だろうか?

曇らせとは・・・うーん説明が難しい!

なので実際の曇らせの例を見ていただこう。


必要なのは自分に対して好意をもっている人これだけである。ちなみに好意をもっているが、照れくさいため普段上手く好意を伝えられずツンツンしている人間なら尚良し!


僕には幼い頃から一緒にいる友達、言わば幼馴染がいる。名前を可憐(かれん)と言う女の子だ。

幼稚園から高校までずっと一緒で、奇跡的にクラスもずっと一緒である。

可憐は名前の通りすっっごい可愛く美人!お人形さんの様に白い肌。強気そうな印象ももつ少しつり上がった目。肩くらいまで伸ばした美しい黒髪。勉強、運動も出来るまさにパーフェクトヒューマンである。性格もある1人を除いたらみんなに優しいため男子からの告白は後を絶たないみたいである。

ちなみにある1人とは僕である…。高校上がるまでは僕にも優しかったんだけどな(泣)。

しかし、僕は知っている。彼女が彼女の自分の部屋の勉強机の上から2番目の引き出しに僕を隠しどりして、集めた大量の僕の写真コレクションがあるのを。ついでに日記帳も入っていて、僕への愛の言葉で埋め尽くされていた。好かれていることに嬉しいと思う反面若干怖さもあったが…。

おっとそうこうしている内にもう朝の7時で彼女が起こしにくる時間だ。家は隣同士である。


コンッコンッ「(ゆう)(自分の名前)、入るわよ、まだ寝てるの?もうそろそろ起きなさい。

はぁ…毎日毎日起こしにくる身にもなってほしいわね。あなた私がいないと毎日遅刻よ。もっとしっかりしてほしいわね。」

彼女はブツブツ言いながら部屋に入ってきた。ちなみに起こしにきてなんて頼んだことはない。幼い頃から起こしにきてくれてたのでそれが習慣になってきている。

流石に毎朝起きにしに来てもらうのも悪いので一度この習慣を断つためもう起こしに来なくていいよと告げたことがあったが、


「起こしにこなくていい?…私、もういらないの…?何で?私のこと嫌いになった??ねぇ答えてよ。」


と言いながら、布団で横になっている僕を跨いで光のない瞳で見つめてきたので、なんかヤバイと思い


「・・・嘘だよ〜!可憐ちゃんが起こしにきてくれないと、僕毎日遅刻になっちまうぜ!」


「……もう仕方ないわねっ!私がいないと本当ダメなんだから。よかったわね。私みたいな完璧幼馴染がいて。………もうさっきみたいなこと言っちゃ駄目だよ?」


上手く誤魔化せてよかった。あの時は本当に怖かったなぁ。ちなみにこれが曇らせである。

文字通り相手を曇らせるのである。僕はこの曇らせというジャンルに最近はまっている。

好意を寄せている相手に拒絶された時の絶望感!!これも曇らせの一種である。

あの時の表情をみるのがたまらねぇ!下手したら監禁とかされそうだけど。

さてさて今回はどのように曇らせましょうかねぇ


「あ〜あ、なんであんたみたいなのが幼馴染なんだろ?もっとしっかりしたイケメンの幼馴染がよかったな」

「…おはよう、可憐ちゃん。ごめんね…僕みたいなイケメンでもない幼馴染で。いつも起こしにきてもらって、すごく迷惑もかけちゃってるよね」

「ど、どうしたのよあんた!?いつもならこんなことへらへら笑いながらききながしてるじゃない!?」

「ふふっそうだね。でも最近思うようになったんだ。僕達は幼いころから一緒にいただけで、それだけなんだよ。可憐ちゃんがここまで世話を焼く必要なんてないし。幼馴染という名の鎖があるから可憐ちゃんに迷惑をかけているなら・・・僕達幼馴染をやめ「だめっ!!!」」


おや・・・可憐ちゃんの様子が…


「…ねぇ今なんて言おうとしたの???そんなの私が許さないわよ。優君は私がずっとお世話するんだから。迷惑なんかじゃない!優くんは私が寂しいときはいつも寄り添って元気づけてくれた。ただ一緒にいただけじゃないよ…。嬉しいときは一緒に喜んでくれた…いつも感謝してるの。私が上手く素直になれず酷いことばっかり言うから優くんに辛い思いをさせたんだよね…

ごめんね…これからは素直になれるよう努力するから…それと優くんはかっこいいよ…」


おめでとう!!ツンツン少女からデレデレ少女に進化した!!

可愛いなぁ!顔真っ赤にして僕のことかっこいいなんて言ってくる

いやぁ~いいものですな。曇らせは

普段は勝ち気な顔で、僕に酷いこと言ってくるのに今や泣きそうな顔で、素直な心の声を聞かせてくれる。それに優くんて…昔の呼び方に戻ってる。退行化もしちゃったのかな?

卑屈になってみる作戦は成功だ。

余は満足満足♪では…さらに追い打ちかけるかぁ!


「これからかぁ…もうそんな時間はないな…」

「えっ??なっなんで!??」

「親の仕事の都合でね。今日アメリカに引っ越すんだよ」

そう言うと可憐ちゃんは顔を青くして泣きながら僕に縋り付いてきた。

「いやだぁ!なんでなの!??これから素直に気持ちを伝えていくはずだったのに!!わ、わたしにできる事なら何でもするからっ!そばにいてよぉ!」


いや・・・可憐ちゃん。流石に気付こうよ…家の中の荷物なんも整理してないよ。今日アメリカに行かないよ…そもそも行かないし。

それに僕の今の状況まだパジャマきて布団にくるまってるよ?

普段頭いいのにパニクると人間馬鹿になるのかも

曇らせの楽しみより可憐ちゃんが心配になってしまった。

まぁ、そこそこ楽しめたしネタバレしますかね。

…大丈夫だよね。殺されないよね?


「可憐ちゃん可憐ちゃん、嘘だよ、引っ越さないよ」

「えっ?ひっ、ひっぐ、ほ、ほんとうっ?」

「本当本当」

「!あっあじがどう〜、ありがどね!引っ越さないでくれで!」






なんか感謝された。


まぁいいや。次もどんな曇らせをしようかな?

次回トマトジュースを口から出して血とみせかける!みんな!みてくれよな!











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