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0話 堀田百合

 「百合ちゃん、今度azleの表紙やるって本当?」 

 昼休みに弁当を食べていると、隣の席のクラスメイトGが唐突に聞いて来た。


「本当だよー!」


 ラッキーでアンラッキーな女の子。堀田百合は自分の事を密かにそんな風に呼んでいた。そうやってにこやかに答えたのは堀田百合。彼女は文武両道、容姿端麗、才徳兼備そのどれもが当てはまるような模範的な高校生である。そして中学の時に街中でスカウトされ、現在雑誌「azle」の専属モデルとして活動もしている。まさに全女子憧れの的なのだ。


「すごーい」「ぜったい買うー」


 そんな声が四方から聞こえてくる。


「ありがとー」

 そうやってまた、堀田は笑顔を振り撒く。彼女はいつでも笑顔だった。学校にいる時も、モデルの撮影時にも、家にいる時も。だって彼女は「完璧な女の子」なのだから。


 堀田百合は疲れていた。いつも「完璧な女の子」でいる事に嫌気が差していた。でも、周りのみんなから注がれる「いつも完璧な堀田百合」という名のプレッシャーから逃げれずにいた。だから、全女子の憧れの的の彼女は決して幸せなんかじゃなかった。



 学校放課後ー。


「好きです。付き合って下さい!」


 はあ。これで今年何回目だろう。私のこと好きって言うのなら、これから仕事があるのに放課後校舎裏に呼ばれて時間を潰される私の気持ちを考えてくれてもいいのに。本当は「お前みたいな奴が私と付き合える訳ねぇだろ」なんて言ってやりたいが、そんな事はできない。完璧な堀田百合はどんなに興味のない男子からの告白でもなるべく相手を傷つけない様に断る。

 私は、自分の顔を引っ提げているだけで、だいたいの事が上手く行くこの人生を気に入っていたが、同時につまらない物だと思っていた。壁などは無く、ただ平坦な道が続くこの人生に飽きつつあった。


 翌る日の撮影は夜まで続いた。こんな事は日常茶飯事なのだが、その日は告白してきた男のせいだろうか、無駄にこだわりが強いカメラマンのせいだろうか、特に疲れていた気がする。だからか私は、赤信号であるにも関わらず突っ込んでくるトラックに気づけなかったーーー


作者初めての作品です。愚文ですが、読んでいただけると嬉しいです。

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