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十九話
「俺に命を預けてみませんか?」
優しげで穏やかな表情のリアンの口から飛び出たのは信じられない言葉だった。
頭が理解するよりも早くリアンは話を続ける。
「成功したらもう魂を食べなくていいし、普通の生活を送れます。」
「、え・・・?」
「でも失敗したら死にます。肉体的にだけでなく魂ごと破壊されます。」
——どうします?
少しも表情を変えずにリアンはそういった。
その顔に、どこか見覚えのあるような気がした。
スウェイは目を見開いた。
「可能性が、あるのですか?普通の生活を送る可能性が・・・?」
「はい。」
リアンが淡々と答えるとスウェイは泣き笑いのような表情をした。
「迷うことなんて、ありません。どうぞ、よろしくお願いします。」
「契約成立ですね。」
「おい、どうするつもりだ」
そう聞くとリアンは振り返って俺をじっと見つめてきた。
「んー・・・すみません。ちょっと眠っててください。」
その顔はどこかで見たことがあるような顔で
だが考えるまもなく俺の意識は途切れた。




