九話
「おはよう、リ、リアン。」
「おはようアリア。今日もよろしく・・・と・・・え?」
アリアの後ろになんか・・・とてつもなく見覚えがあって今会ったらまずい人がいるような気がする・・・
その・・・口が悪くて態度も悪い「あの人」・・・に、そっくりな人がいる。
うん、きっとそうだ。顔がそっくりな人なんてこの世にたくさんいるだろう。うん。そうに違いないそのはずそうであってほしい!
「えっと・・・後ろの彼は知り合い?」
「あ、私の兄のヴォルク。なんか・・・急に自分も行くとか言い出して・・・いい?せ、戦闘能力は保証するよ!!私よりずっと強いし!!」
な・・・名前まで一緒・・・やっぱり本人か・・・今一番会いたくなかった・・・。一応、ステータスもいじってあるから多分バレない・・・はず・・・アルドネラさんのお墨付きだし?いやでもヴォルクさんのスキルがどこまで見れるか分かんないしな・・・
彼が強いのはもちろん知ってるよ。相性が悪かったってだけで純粋な戦闘能力だったら私よりよっぽど強い。
とにかく、ロウランだとバレないようにしなくては・・・嘘は言わずに、騙す。
彼とは初対面。彼とは初対面。
よし、いける。大丈夫。
「こんにちは。俺のことはリアンと呼んでください。一緒に来てもらえるのは助かります。よろしくお願いします。」
「おぉ。よろしくな。」
「ありがとうリアン!ていうか、兄貴なんかに敬語使わなくていいんだよ?兄貴口も態度も悪いから・・・」
妹にまで口と態度が悪いって言われてるのか・・・
にしても、初めての仲間が知り合いの妹だなんて、世界って狭いなぁ・・・
ここは学園のある王都からは少し離れてるから知り合いに会わないだろうと踏んでたのに・・・
「一言余計だが・・・まぁ、敬語は使わなくていいぜ?呼び方もヴォルクでいい。」
「わかった。よろしくね。」
「えーっとね、このパーティー最初の活動は、このダンジョンとかどうかな?」
どれどれ・・・
「あぁ!最近新たに見つかったダンジョンだね。いいと思うよ。昨日考えてくれたの?ありがとう。」
「いいじゃねぇか。」
「!うん!!」
そういうとアリアは満面の笑みで頷いた。
お兄さんに褒められたのがそんなに嬉しかったのか。かわいいなぁ。
「あ、リアン。一応聞いておきたいんだけど、戦う時の職は?私は大体素手で殴ってて、兄貴は剣かな。」
「俺は魔法職を。そこまで得意ではないけど初級のなら回復もできる。」
「バランスは良さそうだな。」
「じゃあ早速、新ダンジョン『幻惑の遺跡』に出発!!」




