三十一話
ロウラン。
君の幸せを俺はずっと願うよ。
「そのためにも・・・まずは。」
「ルパート様ぁ。怖かったですぅ!!」
この女が!
この女さへいなければ!!
「触るな。」
「・・・え?」
俺がそいつの腕を振り払うと、そいつはポカンとして、何かを呟いた。
「なんで・・効いてないの・・・?」
こいつの声など聞きたくもない。
こんなやつに触られたくなどないというのに・・・。反吐が出る。
俺は思わず腕を払った。
信じられない光景だ。
思わず俺・・・ヴォルク・マーキス・ヴァルノーはそう呟いた。
穏やかでおおらか、優秀で素晴らしき王子・・・。そう思っていたのは間違いだった。
王太子殿下には苛烈な一面もあったのだ。
なんか問題あるかって?いやない。
「むしろおもしれぇ。」
俺は殿下に近づいた。
なんて言ったか・・・覚えてねぇがその女もこっちに気づいたみてぇでこっちを見てくる。
うざってぇ。
嘘つきの馬鹿女め。
「あ・・・あのぉ。」
あぁ・・・こいつの声を聞くだけでイライラする。
「殿下。この者を不敬罪で捕らえても?」
「あぁ。かまわない。」
「かしこまりました。」
不敬罪と聞いてそいつは顔を青ざめさせた。
「え、ちょ、ちょっと待ってよ、なんで。ねぇ、ちょ、まっ。」
「黙ってついてきた方が身のためだぞ。」
怒りの限界に達した俺はそいつの耳元でそう言った。
少しは黙れ。うざってぇな。
「は、ちょ、待ちなさいよ!私はヒロインなのよ!?アンタなんかが・・・」
はぁ?ヒロイン?
なんだコイツ。小説の読み過ぎじゃねぇの?
牢屋にぶち込むより先に精神病院連れて行ったほうがいいか・・・?
「かまうな。連れて行け、ヴァルノー。」
「はっ。」
俺はそいつの腕を掴んで引っ張った。
連れて行く先は貴族の犯罪者用の部屋だ。
そこでは魔法は使えないし扉の前に衛兵がいる。
ここに入れておいてこいつのことを調べねぇとな。
「はっ、五体満足に帰れると思うなよ。」
覚悟はできてんだろうなぁ。
死ぬより苦しい目に遭わせてやる。
せいぜい自分のしたことを悔い、後悔しろ。
そして理解しろ。
自分が何に手を出したのか。
今回短めです。
面白い、続きが気になる。等々思っていただけましたらブックマーク登録やご感想、下の☆を★にしていただけると嬉しいです!!




