十七話
読んでくれてありがとうございます!!
「アゼルナは何の部門に出るの?」
「私は武術とマナーに出ようかと。」
「そっか、私は魔術、知識、マナーに出ようと思ってるんだけど・・・。」
魔術部門、魔法何にしようかな・・・。
オリジナルの魔法はいくつかあるけど、どうせ出るなら優勝したいし。迷うんだよな〜。
「今までどういうのが出たのかヴォルクさんに聞いてみようかな。」
「それがいいかと思います。戦闘狂も一応先輩ですからね。」
「一応って・・・。」
「初日に喧嘩を売る人が良い先輩とは言えないでしょう。」
そりゃそうだけど・・・
アゼルナってば辛辣・・・。
そんなことを考えていると魔術部門担当のオルスト先生が話しかけてきた。
「そういえばロウラン君。魔術部門の内容が少し変わってね。」
「そうなんですか。」
「あれ?興味ない?」
興味はあるっちゃあるけどそこまでじゃない。当日になったらどうせわかるし。
「まぁいいや。魔術部門ではね、オリジナルの魔法のみを使って模擬戦をしてもらうことになったんだ。」
「へー、そうなんですかー。」
「そ、じゃ、頑張ってね。」
そう言って先生は歩いていった。
模擬戦か。ラッキー。
「模擬戦なら私は準備いらないや。」
「戦闘はロウランさんの得意分野ですもんね。」
そんなことを話していたら後ろから誰かに肩をつかまれた。私は咄嗟に振り向いて氷のナイフを相手の首に当てた。
掴んでいたのはヴォルクさんだったらしい。
ヴォルクさんは両手を上げていた。
「なんだ、ヴォルクさんでしたか。」
「なんだじゃねぇ。つか、ナイフどけろ。」
「え?あぁ、すいません。」
私はナイフをどけた。ヴォルクさんはなぜかため息をついている。
「お前な、いきなりナイフ突きつけるとかねぇだろ。」
「すいません、つい。」
「つい、で殺されてたまるか!!」
さっすが、常識人。
「それで、何の御用ですか?」
「さっきの件だ。」
「それのことなら私に話すことはありません、さようなら。」
「待て待て待て。お前、あいつにはめられるような事したのか?」
はめられる?あぁ、そういうことか。私が踏んだのは髪飾りに似てる?銀の小枝だ。それを王太子に見せるときにすり替えれば私が髪飾りを踏んで壊したように見えるのだろう。失敗しているが。
「さぁ?入学式の日からなんか良くわからない方でしたが。恨まれるようなことをした覚えはありませんね。」
「そうか。あぁ、そうだ。あいつについてだが・・・。気をつけろ。あいつのスキルに。」
「スキル?」
「あいつのスキルは・・・魅了の瞳だ。あいつ自身はともかく・・・。」
「わかりました。魅了された他の方々に気をつけますね。でもまぁ、問題ないでしょう。」
なんせこの学園に入る前から私は周りに嫌われているからね。
「なんかあれば言えよ。じゃあな。」
「えぇ。」
私はアゼルナと部屋に行った。
「アゼルナ。今日はもう部屋に戻っていいよ。お疲れ様。」
「はい、お疲れ様でした。」
私は椅子に腰掛け目を瞑った。
———「近寄んなよ化け物。」
———「なにその魔力の量、気持ち悪い。」
———「成り上がり公爵の娘は化け物だ!」
———「化け物のくせに!」
———「王太子の婚約者だからって、調子に乗らないでくれる?」
そんなことを、今まで何度言われただろうか。
陰口も、からかいも。
物がなくなることだって何度もあった。
もう、慣れた。
「ヴォルクさんは私の噂を知らなかったのかな・・・?」
私の噂。数えきれないほどある。私が幻影術を使うのは何も商売する時に限ったことじゃない。私の噂は街にまで流れてる。普通に街を出歩くときも、幻影術を使う。
彼は私の噂を知らなかったのだろうか。
彼は私に普通に接してくれる。それがすごく嬉しかった。王太子や身内の他に私に普通に接してくれる人はいなかったから。
でもきっと、噂を知ったら離れていく。
それだけは嫌だ。
「私はいつまで彼と仲良くできるかな。」
私の声は暗闇に溶けて消えた。
新しいの書き始めました!
『私こそ、本当の悪役令嬢ですわ!』
です。ぜひ調べてみてください!




