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女主人公まとめ相手一人他

ベーコン

作者: 滝革患

 キュウリは女王制度のある小国ヤサヌイの第一王女として生まれた。

 その母親は子爵令嬢だが、植物を育てる能力を持つことで現女王であるトッマの一人息子スイカスと結婚。

 祖母に続く世継ぎと期待されて、望まれて生まれてきた王女キュウリは、すぐに期待外れの烙印を押される。


 取り上げられ、名前を付けられる前に、選定をされ後継者に必要な、グリーンハンドの能力を持たないことが判明したからだ。


 命名式では皮肉にも栄養の少ない野菜、キュウリとされ、跡継ぎには能力を持つ妹姫ナスが選ばれた。

 彼女の母親ティマはグリテアの侯爵家の娘で、優勢遺伝のグリーンハンドは持っていない。

 女性のみに宿るそれは父にもなく、祖母からの隔世遺伝として姉姫に代わり奇跡的に目覚めたという美談にされた。




「どうして私は1番目なのに、継げないの……お母様はグリーンハンドを持っていたのに、継承されないなんて……」


「姫様……」


 キュウリは激怒しながら当たりどころのない怒りをドレッサーを叩くことで紛らわせる。

 幼いころからキュウリに優しいばあやは、ほろほろと涙を滲ませる。



「またオソットイセ王が隣国のグリテアに侵攻したそうよ」

「硝煙まみれの蛮族の国でしょう? 怖いわ……」


 このところ全体的なく各国の治安が悪い。

 グリテアはヴェルド大陸にある国で、花や木の栽培が盛んだ。

 ヤサヌイの生産する植物を取引する場所でもあり、紛争で交易が止まるたびにヤサヌイは困り果てていた。

 最近では遠方から訪れる戦士がヤサヌイの民にまで反抗的な態度をとる大国が現れる。

 オソットイセ国王ベーコンは、ヤサヌイの民の生活を脅かすようになってきた。




「キュウリ、なぜお前が呼ばれたか、わかるな?」


 祖母はそこいらの老人と違い、腰がまっすぐしている。

 とても威圧感があるし、目線も怖くて、数回しかお目通りがないので昔から苦手だ。


「はい……陛下」



 たとえ祖母であろうと、一国の君主であり、呼び方は陛下である。

 父も祖母のことを母上と呼ばないし、言われなくても暗黙の了解だ。


「おばあ様~」


 ただ一人そんなルールを守らない者が、妹姫ナス……お目通りの許可もなく勝手に入ってくる。

 跡継ぎであるナスは自由が許されていて、この件での叱責もない。

 トッマは何も言わず、兵士に命じて退室させる。


「とんだ邪魔が入ったな。話の続きだが……ベーコン・ミーガスタに嫁ぎなさい」



 ヤサヌイに戦を仕掛けられる前に、先手を打って政略結婚をして、近隣情勢を円滑にしようという考えらしい。

 グリテアには現在王女がいないことで、キュウリに白羽の矢が立ったとされる。



「えっ!?」

「お前が嫌だと駄々をこねても無駄ぞ」


 キュウリは絶句した。まさか自分があの野蛮人と結婚させられるとは思ってなかったのだ。


「このままではベーコン・ミーガスタは、我が親和国グリテアに攻め入るだけに飽き足らずヤサヌイを墜とす」


 やはり能力のある妹を差し出すわけにいかないから、国を救えるのはキュウリしかいないのだ。




「お前に拒否権はない。わかったならさっさと支度をせい」

「今からですか!?」


 祖母の言葉に、キュウリは絶望して謁見の間を出た。

 緑の民族衣装に身を包んで、ベールで顔を隠したキュウリは、これから自分の夫になる男に会うため馬車に乗り込んだ。


 なんの準備もなく、他国へ嫁ぐことになり、悲しむより困惑が勝った。


「お姉さま! かわいそうね!」


「この際だから言わせてもらうけど……一生国の外に外出できないあなたのほうが、よほど可哀そう」


 他国へ行くので今まで言えなかったことを言ったから、溜飲が下がったような気になる。


 ◇



「うむ……来たか……」


 男は顔の半分を黒いマスクで覆われている。その下からはみ出た金髪に白い肌、そして青い瞳をしている。

 ベーコン王は城下の外れにある館で、キュウリを待ちわびていた。


「よく来てくれた」


 結婚前に色々と話をしておかねば、そう言って王が長い時間、馬車に揺られたキュウリを労う。

 しかし内心ではビビりまくりだった。廊下に死体が転がっていやしないか、待たせたからと平手打ちでもされるのでは?

 などど馬車の中ではマイナスな想像ばかりをしていた。



「ベーコン陛下……」

「……ミーガスタと呼んでくれ」


「はっはい、ミーガスタ様……」

「うむ……座ってくれ」


 彼はキュウリを椅子に促すと、メイドを呼び茶を用意させた。



「その服は……」

「ヤサヌイの……民族衣装なのですが、お気に召されませんか?」


 今すぐ着替えて、燃やせなんて言われたら……どうしましょう。


「清廉でよく似合っている」


 野蛮な王とのうわさはアテにならないものね。

 対面したばかりで今日1日だけいい顔をしているだけだとしても、自国の針のような視線より幾分マシだ。


「ありがとうございます……その、本日は何をしたらよろしいですか?」

「ああ、気にすることはない。今日は君に会えただけで十分だ」


 彼の言葉にほっとする。どうやら命を取られる心配はなさそう。


「はい……」

「ではな」


 そのまま城へ帰るというが、ドアを開きかけて立ち止まる。



「ところで王家は……グリーンハンドを持っているそうだな」

「……そうですが、一部のものです」


 どうして知っているのかしら?

 グリーンハンドは希少で、持っていることは隠していないけれど、あまり言いふらしてもいないのに……。

 もしかして、私と結婚するのは王家が必ず力を持っていると勘違いして?

 だったら早めに訂正しておかないと、だけどそんなことを言えば殺されるかもしれない。



「そうか……では君は俺の妃になった暁には、力を見せてもらえるのか?」

「それは……」


「なんらかの制約で見せられないと?」

「はい……私は……」


 答えられず、黙ってしまった。

 力がないと知れれば、自分だけでなくヤサヌイが滅ぼされる危険からだ。


 ◆


「呼びつけておいて、言いにくいが……」


 やはりすぐ結婚するのは得策ではない。まずは様子を見るといったところだろう。

 キュウリは仲良くなってから能力がないことを告げたい。

 結婚してからでは取り返しがつかない。


 キュウリはベーコン王と絆を深め、結婚の話が出るまで隠し通すことに決めた。

 もしバレたら、ヤサヌイの民の命が危ない。それだけは絶対に避けたいことだった。

 王妃になれなければ、我がヤサヌイが滅ぼされる心配がある。

 万が一にナスが代わりに嫁いだとしても、国内でなければナスはグリーンハンドを発動できない。

 ゆえにいい手がなく八方ふさがりだった。


「……ミーガスタ様、お一つだけお聞きしたいことが」

「なんだ?」


「なぜ、グリーンハンドを求めておられるのですか?」


 キュウリは話題を探すのに必死だった。無難な問いかけで、機嫌を損ねないようにしている。

 オソットイセでは主食が肉類で、野菜は食べていないと聞く。

 ガーデニングでもしようというのか……?


「……この国は昔から作物が育たない。家畜の餌を自給できずにいる。土壌の問題はあるが、原因がわからないんだ」


「そうだったのですね」


「それに、肉を消化できない体質のものは穀物が必要だからな」


「……あなたは、国を想うすばらしい王様です。そう思って接しますが、よろしいでしょうか」

「それで構わない。だがまず最初に妻ではなく、友として扱うが」

「はい、承知いたしました」


 キュウリがにっこりと笑う。ベーコン王がそれを眺めた。


「うむ……」


 ベーコン王はキュウリのベールに隠された素顔を、美しいと思った。


 ■


 彼女の笑顔はとても愛らしく、見ていて飽きなかった。

 だが同時に、どこか不安になるような気持ちにもさせる。

 この女に自分は、どこまで心を許せるだろうか。

 ベーコン王はキュウリに、結婚を申し込んだのではなかった。

 むしろ結婚するつもりはなかっただろう。

 ヤサヌイから協定と王女との縁談を申し出られなければ、おそらくは関わるのは避けた。

 グリテアとは相いれないが、ヤサヌイの製品は気に入っている。

 侵攻されなければ、こちらが攻めることもない。



 ヤサヌイはグリテアより兵に劣る。そもそもが小国で戦とは縁遠く、食物の貿易の関係で暗黙的に不可侵だった。

 それと同時にヤサヌイも他国への侵略行為はしないと決めているようだし、誰もがその考えを尊重した。

 数年前にグリテアと同盟を結んでから、他の国々はヤサヌイを警戒するようになった程度。

 今までは自国を守ることを優先し、他所の国に手を出す余裕がなかっただけともとれる。


「……キュウリ」


 儚げな印象を受ける彼女。その瞳の奥にあるのは強い意志だと感じた。

 そして彼女は、悪人と名高い自分を恐れずに真っ直ぐに見つめてくる。


 彼女は不思議な魅力を持った女性として映った。



 ◇


「あなたが陛下と結婚なさる小国の王女?」


 女性の集団がやっかみにきた。自国とはまた違った雰囲気の嫌な眼。

 品定めされているようで気分が悪い。


「わたくし、ビルブロン伯爵家のチキナータですわ」


 以後お見知りおきを、と言って取り巻きと去る。

 もう少し貶されると思っていたのに、もう帰っちゃうの?



 ◆

 キュウリはとうとう王宮へ通うことになった。

 王都には大きな城があり、そこが王の住まいだそう。

 その城は昔、火刑に処された者たちの怨念によって作られたと言われているらしい。

 そんないわくつきの場所に住むなんて、度胸のあることだ。


「ミーガスタ様はお噂通りの勇ましい方ですね」

「住むわけないだろう」


 青ざめて、ドン引きされている。


「え?」


「こんな城に近づきたくないな……口うるさい母も健在なことだし」

「あらあら? ごめんなさいね口うるさくて」


 黒いドレスを纏った妖艶な美女が、指を鳴らしている。


「私はキュウリと申します」

「ミーガスタの母、ヴィフィテスキよ噂はかねがね、作物の不作をなんとかしていただけるとか?」



 何もしていないのに、噂だけが一人歩きしていた。

 逃げられないところまできてしまっている!


 ◆



 嫁姑問題が起きる前に相性を調べたいということで女性同士で話してくれと、王が席を外す。

 キュウリは腹を括る覚悟で正直に話した。

 母親がつっぱねれば、王に冥界へ直送されるのは免れて、国に送り返される程度で済むかもしれないと踏んだからだ。


「ということは」

「植物の育て方はわかりますが、私にはなんの力もなく……」


「そうねぇ……力が目当てなのか、貴女がミーガスタに聞かないとよね」


 ニコニコと悪意があるのかないのか、遠回しに死刑宣告されている。

 だけど嫌われてはいない様子?


 この分だと彼とは結婚できないだろうから、仲良くする必要もないと思うが。


 ◇


「ミーガスタ! あなた本当にあの娘と結婚するというの?」

「ああ、そうですが」


「あんな貧相な娘を娶ってどうする気!?」

「政略結婚です……」


「……まぁ、そうでしょうけど」


 聞かなければいい会話が聞こえてしまった。



 やはりどこに行ってもこうなんだ。



 ■


 母上はらしくないヒステリックな態度で、彼女との結婚に苦言を申し立てていた。

 王である手前、キュウリとの結婚で浮かれている素振りなど見せたくなくて、政略だとか言い訳をしたが……。



 そこらの権力目当ての我儘令嬢より遥かに出来た女性だというのに、いったいなんの不満があるんだ?

 結婚を申し込まれ、承諾したのは無益な争いをしたくないと考えたからだった。


 おそらく彼女も、そう思っているのだろう。

 だから向こうは悪名の高い自分に協定を反故される恐れていて、何も言えずにいるのだ。


 真意を探るには、荒々しくも、直接問うしかあるまい。


 ◇



「まず植物の育て方が間違っているか、土壌の汚染かを、野菜の国の目線から見てもらえない?」

「わかりました」


 土と水の問題があるかを検査キットで調査する。

 意外にも水質は汚染をクリアにさせる機械があり、問題ない。ただし硬度があり、軟水のヤサヌイとの差がある。


「雨水は使われていますか?」

「雨天の時は水やりしていないんじゃない?」


「花なら一応咲くが……そうだな」


「まず雨水には汚染された酸が混入しています。ミネラルのある硬水も一見栄養があるような響きですが、植物の栽培に向いていません」

「そうだったか……」


「土には雨が染みて特異な種であればなんとか咲きますが、食用には適しません」


「やはり、水と土が問題だったか」

「種を拝見しても?」


 麻袋の中身を確認して、虫に食われているものを選別。


「5粒です」

「え?」


「虫に食われていない発芽できる種はこれだけです」

「保管がよくなかったのか……?」


「このあたりに虫が湧いているか確認しましょう」


 この品種はヤサヌイでもグリテアでもない国が貿易している。

 虫がどこの国の特産かを判定すれば、虫食いの現場が特定可能。



「……この国は弱い虫が生きられるような環境じゃありません」

「では仕入先が悪かったのか」


 彼はどこで買おうと種は同じだと、何も考えずに交易をしていた。

 それがこの国でうまく農耕ができない要因の一つだったのだ。



「野菜、できるといいですね」

「そうだな。さすがはグリーンハンドの王家だ」


「……あの、陛下」


 もうこれ以上、彼に期待させるわけにはいかない。話す覚悟を決め、息を深く吸った。


「私には能力がないのです! 力がほしいのでしたら、妹のお婿さんになってください!」


 そう叫ぶと、私は植物園を飛び出していた。

 王はどう思っているだろうか、失望、怒り、そんな姿が目に浮かんでは思う。



 言わないほうがよかったのではないか?



「すこしよろしい? キュウリ王女」

「え?」



 ◆



「何をしているの」

「母上、いえ、それが」


「早く追いかけないと、逃げられるわよ」

「彼女が力がある妹と結婚しろと」


「はあ……乙女の暴走を真に受けて、立ち止まっていると?」

「乙女心などわからん。彼女は婚姻が嫌だったのか……?」


「一国の王がうだうだと! 息子よ、貴方はあの娘の力が目当てで婚姻を申し込んだと!?」

「それは……」


 あれば国が助かるとは考えていたが、無いからといって無下にするわけではない。


「違うのならそれを言っておあげなさい」

「……ああ」


「お取込みの中、申し上げます陛下!」

「なんだ」


「プリンセスがヤサヌイ国の兵士に連行されました!」

「なに……?」



 ◇



「お姉さま、お久しぶりね」

「ナス! ここはどこなの?」


 距離からしてヤサヌイではない国の地下牢にいると思われる。

 ナスがニヤニヤとしながら、城を出た数日前のことを語りだす。


「無能のお姉さまにマウントを取られて、とてもプライドが傷つけられたわ!」


「それを晴らすために、オソットイセまで?」

「向こうの協力者がいてね」


 靴音が響く。協力者とはだれか、そこに現れたのは……。


「ごきげんよう」

「チキナータ……!」


 ◆



「ここか、ヤサヌイの兵がうろついていたのは……」


 ミーガスタはキュウリの無事を願いつつ、自国の兵なら危険視する必要もないのではないかと半信半疑で廃屋の中へ入る。


「ナスは私を殺すの?」


「そうよ!」


「わざわざ遠くからやってきて? ヤサヌイの外ではご自慢の能力が使えないのに?」

「他国では必要ない力だもの。ヤサヌイ以外で野菜が作れなければ問題ないでしょう」


「ごめんなさいね。姉様は馬鹿で無能だから説明してくれないと何が言いたいのかわからない」

「だから! 近隣の品種が虫食いになるようにしたの! ヤサヌイの種だけが売れるように!」

「それは女王陛下が指示したの?」

「おばあ様は非効率的で儲けようとしないから、改革は反対する。この私が全部やったのよ。国のために!」



「話はすべて聞いた」

「ミーガスタ様!?」


 襲い掛かる兵士達をねじ伏せて、彼はキュウリに駆け寄った。


 ◇


 そのあとは自国にて尋問が行われる。けれどナスを排除するわけがない。

 お咎めはなく、隠蔽されるに違いないのだ。


「ナス、お前を追放する!」


 信じられない。あの何をしても許されてきたナスが、糾弾れているだなんて!



「この老いぼれが生きていいる間に、もうあるかわからないこの機会に……真実を申し上げさせてくださいな」

「ばあや!」


「かつてティマ様が、まだお腹におられるキュウリ様にした仕打ちを」

「いうな!」


 ティマが青ざめた顔をしている。


「それはなんだ?」


「は、ティマ様は侍女に成りすまし、眠るティポター様のおなかに呪いをかけたのです。子に能力が引き継がれぬように」


「だまりなさい! 老いぼれ! されごとを抜かすな!!」


 女王がクワを片手に起立して、憤慨するティマのほうへ歩いていく。


「陛下、誤解です!」


 泣きすがるティマに、女王は平手打ちを食らわせる。

 よろめく彼女に、もう一度、そして両頬に2発ずつ食らうとティマが立ち上がるのをやめた。

 そして女王はクワを振り上げると、残酷なことが起きると皆が目を背ける。


「何をしている? 耕せ」


 ティマは泣きながら外へ出て行った。




どうして力が遺伝しなかったのか、なぜ国の外ではナスの力が使えなくなるのか。

ずっとわからなかったことが、知れて力が抜けた。


「私に力は移らない、次の女王もいない。これではヤサヌイはおしまいね……」


牢獄で謹慎しているナスに笑いかける。


「私は悪くない……私は悪くない」

「そうね、原因はあなたのお母さまね」


「なんでそんなこというの? お姉さまって悪魔だわ!」

「だってナスは悪くないんでしょ? 誰が悪いのかって言ったら……」


「結婚相手のせいなの? ベーコン王は本当に暴虐的な魔王なのね!」

「知らなかったの? 私はずっと前からこんな性格よ。あなたが私を遠慮がちな地味な姉だと買い被りすぎなの」




「お見苦しいお家騒動に巻き込んで申し訳ありません」


あんなことがあり、うやむやになってしまった結婚のお話。

決着はつけなければ、そう思っていると、ミーガスタは私の手をとった。


「お前がいなくなって、肝が冷えた」

「もうしわけありません」


「力など無くてもかまわない。協定などもはやなんだっていい……我が妃になってもらいたい」


「はい……」




「……」


ミーガスタのお母様、あの会話からして私をよく思っていないはずね。



「母上、キュウリが妃です。異論は認めません」


「結婚おめでとう!」


とても機嫌よく、歓迎されている。

何か企んでいるのではないか、あれから数日は気が抜けなかった。



「そういえば、あれからチキナータ・ビルブロン侯爵令嬢の姿が見ないのですが」

「……ビルブロンに令嬢なんていたか?」


え?



「1度目は不発でしたが、焚き付けは成功……計画通り……ですね」



「復讐は果たしたわよティポター」






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