~出会い~ 3
琴華はマツを抱えて自宅に入った。
自宅は少し古びた3階建てのマンションで、3LDKと広い。
恐らく、開放的を求めているか、又は部屋ごとに用途別に区切りたいのか...。
琴華:着いたよ。
マツ:ふむ、ふんふむふん。他に暮らしてん人は居んのか。
琴華:いや、私は一人暮らしよ。広いから伸び伸び出来る!サイコーじゃない?
マツ:まぁなぁ。
琴華:あ!一寸待っててね、何食べる?豚肉の生姜焼にする?
マツ:否、水一杯でいい。
それを聞いて琴華は台所に行き、水道水をコップに並々入れた。
マツは礼儀良く思わせたくってダイニングテーブルのチェアに座った。
琴華:おまたせ!水道水しかなかったんだけどいいかな?
マツ:大丈夫だ、問題ない。
マツは両手で持ち、
グビ...グビ...
マツ:はぁ^~、やっぱり人界のお水はうまいな。浄水処理がしっかりとしていて雑味がない。それでいてすっきりした潤いだ。
琴華:...そう言えば、一族から、その...破門てゆうか見放されて...こんなところにまで一人...いや一匹で行ってたんだろ。
マツ:そうだ、もう一族として認められなくなったんだ。
琴華:...。
マツ:?
琴華は何かを言いたそうにしてるか、何故かそれを口に出さず、否それを言うべきか悩んでるのか。
琴華は悩んだ顔をしながら寝室に向かった。
そして顔だけを出して言った。
琴華:とにかく、暫くの間...んん...ずっと癒りしといて!後、歯ブラシ使って良いけど念入りに洗ってね、私も使うからっ!シャンプーとボディソープは...節約しといてねぇ...。
琴華はその後、ぐっすり寝込んでしまった。
マツは今更乍ら静かに宙返りをして人間に化けた。
そして台所でお水を汲み、3杯飲んだ。
マツはシンクに寄りかかり、物思いに耽ていた。
本当にここに居ていいのか、山に行って謝罪すべきか、そんな事許り脳内に回りに回った。
気付くとマツはシンク台所で居眠りしてしまった。