~スクールライフ~ 6
チャイムが鳴る、各教室から椅子を引き摺る音が一斉に響く。
ヒロトは今日も何が起きるか心配で心配で仕方なかった。
階段の踏み板を一段、一段、一段、一段、一段、一段、一段、一段、一段、一段、一段、一段、一段、一段...と鈍りと足を入れた。
そして踊り場に着いて、辺りを見回した。
すると上の階に歌内と北野と羽村が居た。
そして矢庭に降りたと思えばヒロトを間近で見ていた。
ヒロトは思わず顰蹙して重たい口を開いた。
ヒロト:ぼ...僕に、何か...用です...か。
北野:お前、チクったな?
ヒロト:...何の、こ、ことで、しょうか。
歌内:朝、貴様のジジィとババァ見掛けたんだよ!
北野:折角隠れて虐めていたのに...お前が精神崩壊しやがって、危うくバレるところだったんだよ。
羽村:ヒロト、北野と面会した際の約束を覚えているか?
ヒロト:...暈やりと。
北野:そう、なら“覚悟”は出来てるな?
ヒロト:...?
北野はヒロトの襟元を掴み、下り階段を背にさせて立たせた。
北野:教えたるよ...これが!俺たちの流儀だ!!
そういって、ヒロトの腹を蹴り入れた。
ヒロトは真っ逆さまに浮いて、階段を激しく転げ落ちた。
そして踊り場で気を失った。
3人は階段を降りて其のまま学校を後にした。
と、北野が倒れているヒロトの耳元で囁いた。
「約束通り、お前らの正体を洩らしたる。楽しみにしてろよ。」




