~スクールライフ~ 1
数年後、ふと気付けば、5兄弟に囲まれており毎日が大忙しである。
第一、公木の血を引いた子どもたちは化けるのが可能だった。
然し、化けの特訓は志学を越してからと公木は頑なに拘っていた。
何故なら、化けの種類が数多にあるため性能を自ら調節できる年頃まで化けの発動行為である宙返りを禁じていた。
だが腕白な子どもたちはそんな事など、正に馬耳東風で全員宙返りすれば化けることが出来るのを既に知っていたのだ。
けれど流石に見知らぬ人の前で行うのは控えており、外出時はずっと人間の姿か狸の姿で維持している。
そして子どもたちは何時しか通学するようになり、公木と琴華は朝夕動悸と隣り合わせするように帰りを待つようになってしまった。
子どもたちはそんな事を知らずに暢気に学校生活を日々楽しんでいる。
ハヤト、ヒロト、タンポポ、ユウタは通常学級に通っており、普通の人間に紛れ込んで勉学を一生懸命頑張ってたり、出来た友人と交わしたり遊んだりしている。
一方、キンジロウとヨモギは家で学習ドリルを必死に勉強して、琴華の家事の手伝いをしていた。
そして休日は公木も加わり方法や知識を共有していた。
ヨモギ:父さん、“あ”の払い部分が違うよ。
公木:やっべ。
キンジロウ:ウッソだろパパwwwwwwwバカじゃねぇwwプフォwwwww笑っちゃうぜwwwww
ヨモギ:キンジロウ!パパだって真剣なんだぞ!笑うな!
キンジロウ:ゴメフゥ...
公木は教育漢字を全て覚え、態々片仮名に分解しなくとも書けるようになった。
平仮名も時折失敗する程度で何とかなる域に達していた。
仕事も順調で、周囲からも期待されて作業量が増えたものの難なくノルマをこなしていた。他の作業員は公木の正体など知らない、只の“やれば出来る中年男性の人間”と思って日頃接している。




