ゼロの最初
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目の前の扉の色が赤いか青いかなんてどうでもいい
俺の目の前に扉があるから入るだけだ!!
扉を開けて後悔するのは今日だけでいい
御剣『…』
御剣『…』
御剣『…』
御剣がたくさんいた。
御剣『うわぁぁぁぁあああああ!!』
御剣はたくさんいて笑ったり泣いたりピーしたりバキューンしたりしていた
パークティ博士『もう奴は用積みだな。』
ドカァァァンと音がして旧棟が崩落した
御剣『助けてくれ…』
はっ
崩れ去った旧棟で瓦礫がパラパラ落ちるさなか
ある人が俺を助けてくれた。
それは俺のクローンだった
助けてくれたクローンの方は傷が酷い
御剣クローン『よかった。君が無事で』
御剣『大丈夫か?』
御剣クローン『ううん。僕の方はもう駄目みたい…』
御剣『そんな…そうだ!!パークティ博士のところに行こう。あそこなら
君を治してくれる』
御剣クローン『いいんだ…ほんとに…それより僕の願いを聞いてくれないか?』
御剣『ああ』
御剣クローン『僕はこの世に生まれてきたにもかかわらず、何もなさないまま
なにも残さないままこの世を去らなくてはならない。それがたまらなく
嫌だ。だから僕の名前だけでもこの世に残したい。』
御剣『お前の名は?』
御剣クローン『え?』
御剣『お前の名は?』
ゼロ・パークティ『ゼロ・パークティ。ここの研究所のプロトタイプなんだ』
御剣『わかった。今日から俺の名前はゼロ・パークティだ』
ゼロ・パークティ『え?』
御剣『それならばこの世に名が残る』
ゼロ・パークティ『ありがとう。ほんとに』
こうしてゼロ・パークティは笑顔でこの世を去る
次週は決着エリーシステム