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炎罪のウロボロス  作者: あくえりあす
33/62

33、困惑

ウソをついているのだろうか? その言葉遣いからはそう類推できる。だがなぜか、その男がウソをついているようには思えなかった。


「どうだい? 君の不安は解消されたかい? 僕が何者か、理解できたかな?」


フードの下から見えるその表情もまた、依然としてその言葉遣い同様に感情の起伏はおろか、その欠片すら読み取ることが出来ない。


「1つ忠告しておこう。その気持ち。そう、不安という感情。もし僕との契約を本気で履行したいと思うなら、その感情は今すぐサッパリと捨て去ることだ」


契約? 履行?

この男は一体何が言いたいのだ?

私には皆目見当がつかなかった。


「そうか。わからないか。確かにそうだな。わかるわけがない」


男はその瞬間、初めて感情というものを表出したような気がした。

そう。確かに今、男の口調にかすかではあるが「明るさ」や「楽しさ」といった気分が乗っているのを感じたのだ。


「どうやら僕は、順番を間違えてしまったようだな。そう。つい忘れがちだが、この世には順番というものがある。そういうことだ」


だが依然として男が何を言わんとしているのか、私にはさっぱりわからなかった。


「まず初めに一番大切なことを言っておこう」


しかし男は委細構わず話を続ける。


「不安、疑心、後悔。とにかくそういったネガティブな感情や思い……。そうしたものの一切を、この件については持ってはならない。それが唯一、この場面から君を救い出すことが出来る方法なんだ」


男の口から出る言葉の意味そのものはわかる。だがトータルでは何を言っているのか、やはり(よう)としてつかめない。

得体のしれない男から要領を得ない話を聞かされ続け、私はただただ困惑し、そして内心強く恐怖していた。


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