7-1:ドラゴンがいっぱい
俺とガトーレの二人で新パーティを結成してから一週間。
俺たちは第八階層の探索を続けているものの、ドラゴンの多さに苦戦していた。
「もう、またファイアドラゴン! いい稼ぎになるけど、こう足止めされると嫌になっちゃう」
「仕方ない、俺たち以外に倒す奴もいないしな」
今、この街で第八階層まで到達できるのは俺たちくらいだからな。
ジースのパーティが弱体化した今、ドラゴンを倒すのは俺たちしかいない。
「魔力溜まったよ、ブラン」
「よっしゃあ! てやあああああっ!!」
ガトーレが魔力を溜め、俺が渾身の一撃をドラゴンに入れ、そして倒す。
この連携にも大分慣れてきた。
中々進めないのはしゃくだが、俺のパンチの威力調整の練習には役立っていて、助かってもいる。
「ハァ……ハァ……倒せたぞ!」
「ハァ……ハァ……素材になりそうなパーツを集めなきゃ」
直接体を動かす俺も、魔力を使うガトーレも、一日の内にドラゴン級のモンスターを数十体も倒すと流石に疲労もするか。
「これで全部拾ったかな? ドラゴン由来の素材は貴重で高く売れるし、苦労した分ちゃんと回収しておかないと」
もう一つ、地味に嬉しいのがこの素材集め。
ダンジョンからは珍しい素材が取れるせいか、錬金術師なんかもこの街に集まっている。
そいつらが、ドラゴン素材を高く買い取ってくれて、いい稼ぎになるわけだ。
「思ったより疲れたし、今日はもう帰ろうか?」
「そうだな。進めないのは歯がゆいが、消耗し過ぎて死んだら元も子もないしな」




