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4-6:来ちゃった第八階層

俺たちは、とうとう二人で来てしまった。

第八階層に。


「流石に、ここからは本気出して行かなきゃ。ブランも上の階層で使っていた手加減パンチじゃなくて、さっきみたいな本気パンチ出してよね」

「あっ、ああ、分かっている」


手加減パンチ?

俺は最初から本気で戦っているつもりでいたが、確かに衝撃波パンチを今日出したのはさっきが初めてだった。

思い返せば、第五階層で集団に襲われた時も、衝撃波パンチで全員蹴散らせばダメージを受ける事もなかったな。

昨日までの癖で、平時は無意識のうちに手加減していたのか。



流石にこの階層には殆ど来た事が無い。

昨日ぶりとは言え、今まで以上に慎重にならざるを得ないので自然と気も引き締まる。


「ガトーレ、とりあえずあのモンスターでいいか?」

「いいよ、後方の個体は私にまかせてブランは前方に集中して」


俺はモンスターの群れに奇襲をかけた。

驚いたモンスターたちは一斉に俺に向かって攻撃を仕掛ける。

しかし、後方から遠距離攻撃を仕掛けようとしてきた敵は、ガトーレの魔法で次々と蹴散らされた。


「後は前のやつらだけ!」

「よっしゃ、うおおおおりゃああああああ!!」


俺はパンチでモンスター一体を倒し、衝撃波で残りを弾き飛ばす。

流石に第八階層のモンスターだけあって衝撃波だけでは死なないが、俺はそれ繰り返しながら、前方の近接戦闘を得意とするモンスターを次々と倒した。


「はぁ……はぁ……やったぞ!」

「私たち……いけるっ!」


俺たちは、俺たちは、やっちまったんだ。

二人パーティで第八階層のモンスターに太刀打ちしちまったんだ。

これならば、ギルドも新たな戦力として俺たちを認めざるを得なくなる。


「!! ブランっ! 避けて!!」


ガトーレのとっさの叫び声に反応して、俺も気配を感じ取り反射的に避ける。

飛んできたのは火炎放射、それも長く一直線に。

ドラゴンのブレスだった。


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