4-3:数が多い敵はヤバいって
恐る恐る第五階層内を歩く俺。
そして、俺の背中に乗っているだけで楽しているガトーレ。
程なくして、16体の群れを成すモンスターを見つけ、俺の足は止まった。
まだ、向こうには俺たちの事は見つかっていない。
さっきは1体だったからこそ数の面で楽勝だったが、幾ら雑魚でも囲まれて攻撃されたらヤバい。
何しろこっちにはヒーラーがいないし、多勢による攻撃でダメージを負うのは避けたい。
「あれくらい、私が手を出すまでもなくブラン一人で楽勝でしょ?」
「しーっ、無茶言うなよ。相手の数が多過ぎるって」
「もう、しょうがないなあ。私が魔法で半分やっつけるから、残りは倒して」
そう言って、ガトーレは魔法で敵モンスターの後列8体を奇襲で焼き払ってしまった。
当然、こちらに気付いた残り8体は一斉に俺に飛び掛かってくる。
何て事をしてくれたんだ。
俺は連続のパンチで、こっちが攻撃を喰らう前に4体は何とか倒した。
だが、残り4体の攻撃が俺に襲い掛かる。
「うおー! いてえええええ!」
鍛えているとは言っても、痛いものは痛い。
ダメージを負いつつも、残り4体もパンチで何とか倒す。
幸いダメージ自体は大したものじゃないが、これが続いてダメージが蓄積されるのはヤバい。
「ほら、楽勝だったじゃない」
「いや、ヒーラーいないんだしダメージ受けたまま放置じゃ進めないって」
「その程度ならもう回復しているでしょ」
「そんなわけあるか! って、あれ!?」
さっきダメージを受けた場所を確認したが、傷どころか痛みすらない。
別段、ガトーレが魔法で何とかしたみたいな様子もないし、いったいどうなっているんだ!?
「もしかして、ブラン気付いていないの?」




