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3-1:おはよう
……うーん、腹減ったなあ。
ああ、何時の間にか眠ってたのか、俺。
「おはよう、ブラン。よく眠れた?」
「ああ、おはよう……って、おい!?」
俺は思わず飛び起きてしまった。
見ると、部屋の椅子にあの魔法使い、ガトーレが座っていた。
部屋には鍵をかけておいたはずなんだが……あいつ、魔法で解錠できるんだったな。
「朝ごはん買ってきたし、一緒に食べよ?」
「お、おう。気が利くな」
テーブルにはバケットとスープの入った水筒が置かれていた。
おそらく、ここに来る前にガトーレが店に寄って買ってきてくれたのだろう。
まずは腹ごしらえをして、それから今日の事をやるか。
ガトーレと一緒に。
俺はガトーレから三分の二に折られたバケットを受け取り、それを頬張りながら今日やる考える事にした。
「これ食べ終えたら、とりあえずギルドまで行きましょ?」




