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2-4:人間ライダー
「……とりあえず、俺の背中から降りてくれないか?」
ガトーレが俺の背中から降りて、部屋のベッドに腰かけた。
……意識すると、確かに少し軽くなった感じがしない事もないな。
本当に背中に載って……いや、乗っていたのかこれ?
「私、こうやってブランの背中に隠れれば無敵なの。だから別れるなんて困っちゃう」
「俺と組みたいのはそれが理由か」
「ビジネスだもん。勇者くんには悪いけど、これを捨てるのは考えられない」
ようやく理解できた。
確かに、そういう事ならガトーレが俺と組みたいのもわかる。
そう、ビジネスとして。
「なるほどなあ、確かに俺の背中から魔法で攻撃すれば安全だし、何か凄そうだな」
「そうなの。ブランに向かってくるモンスターの数を遠距離攻撃で減らしたり、背後から襲ってくる敵を倒したりで連携はバッチリだったし、これを失うのはお互い勿体ないと思うの」
互いにメリットもあるようだし……ん?
既に実戦でやっていたのか!?
というか、今までも俺の気付いていない間に背中に乗られてたんかい!!




