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2-3:強くなり過ぎたもう一つの弊害
「やっぱり、今まで気づいてなかったんだ」
ガトーレは俺の背中にいる。
何時から、そこにいたんだ?
まさか、さっき別れた時からずっとだったりしないよな!?
「へへっ、凄いでしょ? 私、魔法使いに転職する前はシーフだったから、今みたいに気配消せるんだ」
幾らあいつが小さいからって、人一人が背中に載ったら重さで気付くはずだ。
気配を消すにしたって限度がある。
「でもね、ブランも凄いんだよ。格闘家としてレベルアップし過ぎて、私の重さなんか気にならなくなっているんだから」
……強くなっている自覚はあったが、まさかここまでとは!?
普通に攻撃しただけで衝撃波で周りに被害出してしまうのも、この力なら仕方ないのか。
「さっきの話の続き、しない?」




