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2-1:今後ともよろしく
ジースたちを後目に、俺と魔法使いのガトーレは酒場を出た。
残ったメンバーが落胆したジースを慰めている様だったし、あっちは大丈夫だろう。
さて、今の問題はこっちだ。
「さっきは、よくも俺をダシに使ってくれたな」
「ダシに使う? 何のこと?」
「ガトーレのせいでジースと要らん怨恨が出来ちまったじゃねーか。俺と組むとか適当いいやがって」
「適当じゃないって、これから一緒に組むんだから改めてよろしくね、ブラン」
おいおい、本当に俺と組みたいのかよ。
「さっきも言ったが、俺はガトーレと組むつもりはないぞ」
「どうして?」
「どうしてって、組むメリットない……と思うし、その、いきなり言われても困る」
「何よ、こっちだってブランがいきなりパーティ抜けるとか言い出すからだし」
俺のせいかよ!!
いや、どの道パーティ抜ける事にはなっただろうし……
ああッ! 今色々考えるのは止めた。
飲み直す気にもなれないし、とりあえず宿に戻って寝よう。
「ちょっと! どこ行くの?」
「何処だっていいだろ」




