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魔道軍隊隊長の少女様。1  作者: O-Rich。
1/2

一期一会とはこのこと。

そう、彼女との出会いはまさに一期一会だった──そう聞いている。



────────────

────────

────

─...



「動くな!!金を出せ!さもなくばこいつをぶち殺すぞ!?」


「いやあぁぁぁぁ、た、っ助けて!!」



銀行強盗に襲われている時であった。


若い受付嬢が人質にとられている。



みんな強盗の指示に従い、その場に跪いた。




たった一人、彼女を除いて。



「おい、そこの者。人質を解放せよ。」


おい、バカっ────



「あぁ?なんだガキ!?俺に文句があるってーのか?」


金髪ボブカットの綺麗な子だった。



「文句ではない。私の指示に耳を傾けろ。

その人質を解放し、私を人質としろ。なぁに、悪いことではない。私を人質としたらうまく逃げる方法を教えてやる。」



「なに?その案とやらから教えろ。」


少女は冷めた目をしたまま笑った。



「交換条件だ。私を人質にしてから、だ。」



強盗はしぶしぶ人質を解放し、彼女を人質とした。


そして彼女は耳を近づけるように指示した。



強盗が耳を傾けた瞬間。

彼女は大声で叫んだ。キィーンと耳鳴りのするような声で。



「いまだっ!逃げろ!」



その声でみんなが逃げた。



彼女を除いて。




私は外の軍の人達に助けを求めた。



「まだ一人、女の子がっ────」


「すぐに向かわせる。大佐はこちらへ。」


私が大佐など、笑わせる。



彼女の方がよっぽど勇敢だった。




これはあとから聞いた話。


中に突入したらすべて片付いていたそうだ。




一人の大きな男が倒れ、少女が立ってその男を哀れみのような目で見ていた。と────




叫んだはいいが、捕まってしまった。



「こんのガキがァァァ!!!!大人を舐めやがって!!!!」



「舐めてなどない。貴様が馬鹿なだけだ。」



「あぁ!?」



あぁほんと、哀れなことよ。



「私が魔導師じゃなければよかったのに、な。」




重量操作グラビティ・オペレーション。」



強盗には重く重くのしかかる、大して私には軽く軽く浮かび上がる。



「君の負けだ。」



私がここにいる時にやるべきじゃなかったのだよ。





私は軍に呼ばれた。

魔法機動戦闘特別部隊。通称“魔戦隊ませんたい

その隊長様にお呼ばれした。


「君のような歳のものに言うのもあれだが、魔戦隊に来て欲しい。私はもうこの座から降りる。そこで君にこの隊を任せよう。いきなり隊長格だ。頼まれてくれるか?」



やはりそうくるか。間違いではないがな。



「いいでしょう。お引き受けします。

いつからの入隊ですか?」

まぁせいぜい一週間後と推測。


「明日からだ。」


ほう、明日からと来るか。

予想からは大きく外れた、がまぁいいだろう。



「わかりました。私、リモス・マーベリアが隊長をお引き受けいたします。」



年齢11歳

史上最年少での入隊兼隊長はこの隊の運命を大きく変えたのであった。



「まだまだ楽しくなりそうですね───」



リモスは楽しげに笑った。





次の日。


「私が今日から君たちの指導員となった者だ。リモス・マーベリアと言う。私は君たちすべてを採用しようなど考えてはおらん。せいぜい私の目に留まるように頑張りたまえ。以上!」


周りからは予想通り、愚痴が聞こえる。


“あのチビが?”

“大丈夫かよこの隊は───”

“俺でもあいつ倒せんじゃね?笑───”


諸々...。



だが私は見逃さない。



愚痴を言わなかったものが数名居た。



その中でも一際目立つ男がいた。



タルヒ・メーベル

年齢:14

身体能力/魔力:A+ / A

備考:異例の入隊。別名“冷笑の悪魔モンスター



「悪くないなぁ。(ボソッ」



今日の訓練を見て決めるとするか。




「では諸君、今から試験だ。」



「「「えー!!!!/おいチビふざけんな!!」」」



なんかたくさん聞こえたが、まぁそんなもんか。



無音サイレント。黙れ。何が文句だというのだ?私の魔法一つ抵抗レジスト出来ずに文句など言わせないぞ。」



彼を除いてか。



やはり才能あり。




「解。次からは無駄な魔法を使わせるな。私が許せるのは3回までだ。」



私の押しが効いたのか誰も喋らない。



「では試験内容は10分後に伝えるとしよう。それまで束の間の休息とする。タルヒ・メーベル。貴様は私とお茶会ティーパーティーだ。来い。」



タルヒ・メーベル。私と同じ髪色。顔も悪くない。私の専属になってもらおうか。




後に、“最後の砦”として有名になる事を彼らはまだ知らない。





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