表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
129/132

閑話(白石の過去)その3


祖母に椿の花を持たされた時、俺は病院へ向かわず、学校に戻り、職員室にいた担任に花を渡した。


「まあ、白石君、ありがとう。

 教室に飾っていいかしら?」


「はい。

 ……先生、椿の花は病院へのお見舞いに持って行っていいものですか?」


「うーん。

 椿の花はね、散る時に花ごと落ちる様子が、縁起が悪いとされているから、病気の人を励ますのには向いていないと言われているの。

 それに、赤い花も『血』を連想させるから、手術前の人に渡すのは、あまり良くないかも知れないわね」


やはりそうだ。

祖母はわざと今の母に相応しくない花を渡していた。


それから俺は祖母の言う事を聞かなくなった。


花を渡されても、公園のゴミ箱に捨てた。



相変わらず俺は四つ葉のクローバーを見つけることに必死になっていた。


一つ葉の花言葉:困難に打ち勝つ

ニつ葉の花言葉:平和

三つ葉の花言葉:希望・健康

四つ葉の花言葉:素晴らしい健康

七つ葉の花言葉:無限の幸福

九つ葉の花言葉:神の運・邪を退ける

十つ葉の花言葉:完成・成就


四つ葉以外にも花言葉があるのを知り、探すのに必死だった。


子どもの俺に出来ることは、これくらいしかなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ