中途半端な絶望の国
日本って、絶望的な気分が蔓延ってる国になったなって思う。それも、どこか中途半端に。
見かけはとても豊かで、安全。ありとあらゆる商品が溢れていて、どんな国の食事も出来て。
夜に一人歩きもできて、電車でうたた寝しても大丈夫。銃で脅されることも考えなくていいし、いきなり爆撃されることもまずない。
だけど
この国では、真面目に定年まで働いても老後の生活すら保証されないし、むしろ、実直な人ほど損をしてしまうことがある。
口の上手いイメージ重視のペラペラな人だとわかってても、その人が沢山お金を稼げば称賛してその人のようになりたいと願う人が多くなったのは、お金しか信じられなくなってるからだと思う。というか、お金しか頼れるものが無いからかもしれない。そのくらい、この国に対しての不信感があるのではと思う。
老後の不安をあまり抱えずにいられる国なら、お金を沢山稼ごうと焦って無理をして、つまらない投資詐欺に引っ掛かる高齢者は少ないのでは?
そして、捕まれば犯罪者として一生の汚点がつくのに、詐欺で騙してお金を取ろうとする若者も少ないのでは?
働いて築く堅実な未来がまるで想像出来なくて、手っ取り早くお金だけ欲しいと犯罪を犯す人が多いのは、この国での未来に希望が持てないからなんじゃないかと思う。
今は苦しいけど、頑張ったら明るい未来があると信じて邁進できた今の大人はまだ幸せかもしれない。
その、がむしゃらな気持ちが今の日本の豊かさを作ってはいるのだけど、自分達の国の価値観を根こそぎひっくり返された戦後から、日本人は自分の芯になるものをしっかり持てないまま、ただ豊かな暮らしへのあこがれから、働いてきた気がする。
その気持ちは、時代や状況が変わっていっても変わってなくて、それゆえに経済的な発展が上限にくるとどうして良いかわからない。今までのやり方しか知らない大人が右往左往。貧しさを押し付けられた若者は、そんな大人を軽蔑して大人から簡単にお金を奪う方法を考える。もしくは、お金を持っていることを見せつけて、それに憧れるお金信者の若者からも奪う。
それでも、日本人の美徳とされる精神を持っている人はまだまだ多いし、お金信者ばかりではないから助け合う気持ちもある。ただ、それがゆっくりゆっくり目減りしていってるのも感じてしまう。
その先にあるのは、本当の貧困では無いかと想像する。お金とモラルの貧困。
それをどうやって止めるのか手段もわからないまま、今の暮らしも変えられず、皆が中途半端に絶望してる。
そんな気がする。




