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あの一発

昔、読んだ短編小説になので、少し記憶はあいまいだけど、ピストルを使う決闘があって、一人は弾を外すのだけど、まだ弾のこもった銃を相手はもっているのに、その相手を侮っていたから「どうせ、お前には撃てない」とさんざん馬鹿にするんですよね。


そして、思った通り銃は撃たれないまま決闘は終わるんですが、決闘があったことすら忘れて幸せな家庭を築いたころ、決闘の時の相手が銃を持って現れて言うんです。

「あの時の一発を返しに来た」と。


人を馬鹿にしたり、騙したり、傷つけたりする人は、その時、相手のことを自分より無力だと思っているんだと思うんです。でも、そうやって生きていくということは、その度に自分を憎む誰かが持っている、見えない銃に弾を装填させていることと同じなんだと思います。たとえ自分が忘れてしまったとしても、憎しみの弾が充填された銃の存在は消えませんけど、いいのかな?と思います。


その銃が使われるかどうかはわからないですが、ただ銃を持っている相手が増えれば増えるほど、使われる可能性は上がっていきますからね。その銃がどんな形で誰を撃ち抜くのかは、実際に撃たれた時にしかわからないけどね。


まあ、清廉潔白に生きていたとしても、逆恨みする人はいるし、関係ない人が不運にも流れ弾に当たってしまうこともある。本当にお気の毒なことですが。


ただ、その人達は撃たれたことを嘲笑されることはないのです。

お前なんか撃たれて当然だと、傷ついた姿を冷たい目で見られることはないんですよね。






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