違う違う、そうじゃないのよね
詐欺師との会話を時々思い出すと
今もイライラやムカムカはあるけれど、頭の中で引っ掛かっていたことが、ふっと「あ、こう言うこと?」と思えたりして面白いこともあるんですよ。
昨夜、ワインを飲んでて、そういえばと思い出したことがあるんですけどね。
以前、詐欺師との会話の中で、私がワインを飲んでる話をした時に詐欺師さんは「家にあるワインを探してみましょう」なんて言って、少しの間の後で箱入りのワインの画像を送ってきました。まあ、どこかから拾ってきた画像なんでしょうけど。
「貰い物のワインが幾つかありました」と言う言葉と共に、聞いてもないワインの銘柄、どの畑でいつ採れた葡萄でいかに稀少なものかということを、語りだしました。長々と。これも、どこかで拾ってきたワインの説明のコピペなんでしょうね。
詐欺師さんは、いかに自分がお金持ちで、そういう品を贈られる立場だということをアピールして、凄い人なんたと印象づけしたかったんでしょうけど。
聞かされてる私は、その間ずっと
「だから、何なの?」としか思えなかったんですよね。
むしろ、人を待たせて自慢?とマイナスイメージを抱きましたよ。
百歩譲って「これ、美味しいから紹介したかったんだ」と言うことならマイナスまでにはならなかったでしょうが、それでもくどくどと銘柄自慢されたら紹介されても飲む気持ちにはならないんですが、私は。
でも、貧乏から努力でお金持ちになった設定だったので「もとからお金持ちの人達にマウント取られることが多くて、こういう習性がついたのかなぁ?気の毒に」と感じて「素晴らしいワインなのね」と当たり障りのないコメントをしましたよ。
詐欺師は私の反応を、金持ちぶりに感動してのコメントだと思ったのかもしれないんですけどね。もし、そういうことばかり言ってくれてたら、うんざりしてさっさと離れられたと思うんですね。そうして欲しかったなぁ(涙)
高そうなものをうんちくつきで見せつけたら凄い人なんだと思ってくれるだろうから、その気持ちに漬け込めるっていうのが、多分詐欺師の狙い。まさか逆に同情されてたなんて今でも思ってないでしょうね。もしくは反感を持たれてたとか。
で、結局何が言いたいのかと言うと
小説なんかでも「この台詞、素敵じゃない?」といくら書き手が思っても、何かしらの思いがこもってないと、読者は白けてしまうのかなっていうことなんですね。
書き手が、こんな言葉なら感動するだろうって思う台詞を格好つけて登場人物に語らせたところで、必然性のない場面で、頭で作った感情のこもらない台詞を聞かされた読者は興醒めするだけなんだろうなって。
もし、詐欺師があの時
「美味しいワインを贈ってもらえてすごく嬉しかった事があったから、探してみたんだ。それがこれだよ」
と言ってから画像を送ってきて
「このワインのこういう所が好きなんだ」と自分で飲んだ感想を伝え「機会があったら、飲んで欲しいな」と言ってからワインの蘊蓄を語りだしていたなら…
ワインの蘊蓄も微笑ましく思って聞けたかも。
自己満足で読者を置いてきぼりにしてはダメなのよね。効果的な台詞もそこに至るまでの説得力がないと台無し。
忘れないようにしなくちゃね。




