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時間になっても現れない

時代劇。今は某国営放送くらいでしか見ないけど、民放でバンバンと流れてた時もあったのですよ。


暴れん坊な八代目の将軍様や、水戸からお供をつれて諸国漫遊するご老体や、高貴な方のご落胤なのに町民に混じって暮らすお侍、刺青を背負ったファンキーなお奉行様等々。

個性豊かなヒーローの面々が、ゴールデンタイムを彩って下さってたのですよ。


悪代官や強欲な商人、取り巻きのごろつきたちに苦しめられる善良な人々。ひょんなことからそれを知ったヒーローは、善良な人々の話を聞き慰め励まし、決まった時間がやって来ると悪者の所に単身もしくは少数のお供とともに乗り込んでいく。


そして


バタバタと悪者らは倒され、善良な人々は救われる。


お奉行様が裁きの場であるお白洲で、いきなり刺青をさらしてべらんめえ口調で話しだしても邪魔は入らないし

かなりの有力者であるはずの悪代官が、成敗されても何の問題もなく代わりのものにその仕事は受け継がれていく。

世の中は少し良くなり、善良な人々は希望に満ちた顔で明日を待つ。


毎週繰り返されるワンパターンな物語。テレビのこちら側では、のんびり時計を見ながらもうそろそろかなとヒーローが乗り込んで行く時間を測る。

華麗な立ち回り。どんどん倒されていく悪人たち。圧倒的な強さのヒーローは、どんなに大勢に囲まれても傷ひとつ負うことはない。安心してああ良かったと終わりにできる。 

ある意味、最強のざまぁな物語。


現実では、時間が来てもヒーローは現れない。

いつまで待っても。

どんなに叫んでも。

誰も救いに来てはくれない。


テレビの中でさえ、今はそれを望めない。 


それが少し寂しい。









大江戸捜査網のクライマックスの音楽は、今でも聞くと気分が盛り上がります。

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