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魔力チキンレース 2


「では改めてルールの確認を致します。するのは魔力チキンレース!

魔力を交互に目の前の水晶に注いで貰います。

一度に注げる魔力の量は300まで、そして最低でも1以上は注がないとルール違反で負けとなります。

注いだ魔力の合計は500まで、両プレイヤーに開示されます。

500を超えると、私のもっているディスプレイ以外では魔力合計を確認することは出来ません。

魔力合計が1000を超えた時、魔力を注いでいた方の負けとなります。

以上がルールとなります。大丈夫ですか?」

リュウさんが確認をする。

「大丈夫だ、早くやろうぜ」

フジワラという男はリュウさんを見てそう言った。

「フリル、大丈夫なのか?」

「足くらいで、やられるほど弱くないわ。暴力野郎に制裁を加えてやるんだから」

フリルは僕の肩を借りて立っているのがやっとだ。

こんな状態で頭脳戦なんて出来るのか?

「なあ、辛かったら早めにいった方がいいぞ?」

「きいてなかったの?カジノの倒産がかかってんの!

逃げられないでしょ」

「……そうだな」

カジノの倒産を賭ける勝負なんて勤務初日の俺がやるものじゃないんだが……。

だが、乗り掛かった舟だ。勝つしかない!


「それでは、そろそろ始めます!魔力チキンレース、スタートです!」

フジワラがニタニタ笑いこちらを見る。

「先行と後攻はどうする?」

「私がまた先行でもいいですか?」

「ああ、構わないぜ?」


「では私から」

フリルは僕の肩を借りて前に出て魔力を注ぐ。注いだ魔力は199。先ほどと同じだ。


「次は俺だな」

フジワラも魔力を注ぐ。魔力合計は499。こちらも先ほどと一緒だ。


「ここからが勝負ね」

小声でフリルがそう言う。

「作戦はあるのか?」

「さっきと同じだとまずいかしら?」

「101ならどうだ?」

「理由は?」

「30を言ったら負けゲームって知ってるか?」

「うん。順番に数を数えてくやつよね。それで3つまでしか言っちゃいけないやつでしょ?」

「そうだ。このゲームはそのゲームが本質にある。

30を言ったら負けゲームには必勝法がある。しかもそれは先行でしか使えない」

「それくらいは知ってるわよ。でもこのゲームでは数字は開示されない。

だからその必勝法は使えないわよ」

「ああ、だが、魔力チキンレースは本質にはこのゲームがある。

僕の言う通りにすれば必ず勝てる」

「自信満々じゃない。いいわ、乗ってあげるけど、負けたらあんたをボコボコにするわ」

「大丈夫だ」

フリルを水晶の前に連れていく。

魔力を101注ぐ。メーターは見えなくなる。

現在の魔力合計は600。さあ、どう来る?


「随分と長かったな。まあ、倒産がかかってるだから当然か」

フジワラそう言いながら水晶の前に立って魔力を注いだ。

あいつが注ぐ魔力の量は1~300。さっきと同じなら300を注いでいるはずだが、そんなわけはないよな。


「お前らのターンだぜ?」

「そうですね、少しまた作戦会議をしてもいいですか?」

「ああ、慎重に考えな、そっちの方が負けた時の絶望が大きい」

フジワラはそう言うとこちらの方からリュウさんに視線を移した。

「で?次はどうするの?」

「1だけでいい。ここからはチキンレースだよ。ただの」

「は?あんた作戦があるんじゃなかったの?」

「いや、作戦はある。大丈夫だ」

「まあいいわ」

フリルを前に連れていく。

水晶に魔力を1注ぐ。水晶は割れない。

フジワラの方を見る。彼は目をつむっていた。

やっぱりか……。


「俺のターンだな。じゃあ、これくらいで」

フジワラは魔力を注ぐ。そろそろか。

俺はフリルの手を振り払う。

「ちょっ!」

フリルはその場で倒れる。

僕はリュウさんに近づくとディスプレイを取り上げて思いっきり床に叩きつける。

「なっ!」

フジワラが声を出す。


「おや、どうしたんですか?」

「いえ、こっちの方がリュウさんも楽しめるでしょ?」

「ええ、まあそうですね」

「それより、フジワラ様。声を出してどうしたんですか?」

「な、なんでもないさ……。続けろよ」


「ちょっと、あんた何してんの!?」

「うるさいな、立てよ。勝たせてやるから」

フリルに肩を貸す。

「勝たせるって……」

「大丈夫、信じてくれ」

フリルの目を見る。

「……そういうことね、理解した」

立ち上がり、水晶の前に行く。フリルが魔力を注ぐ。

水晶は……。

読んでいただきありがとうございます。この章が少しつまらなく感じるので後で書き直すかもしれません。

その時は後書きでまた報告しようと思います。

この後の章から大きく展開させようと思うので期待してもらえると嬉しいです。

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